美術をどう見る?

美術館などへ行って展示されている作品を鑑賞する機会は誰しもあるでしょう。しかしながら、本音のところを言えばなんだかよくわからないものといった印象もあります。さらには、どう理解すればいいのかそもそもわからないといった人もいるでしょう。なんだか偉い評論家の人が言っているから正しいのかもしれないといった思いに流れてしまうこともしばしばです。


どう見て、どう批評するのか?

そうした悩みを抱えている人におすすめな本が椹木野衣による『感性は感動しない:美術の見方、批評の作法』(世界思想社)です。本書は美術評論家、批評家として活躍する著者の自伝的なエッセイ集です。当然ながら、そこには美術や芸術にどのように向き合ってきたのかといった来歴が記されています。

どれくらい見るのか?

美術の鑑賞術や、さらには自身がどのように批評家へとなっていったのかといった話が実体験ベースになっていますので、とても参考になるでしょう。さらには、本の読み方や批評の書き方といったものを中心的に集めた章もあります。美術作品を見ると何かしらの感想文を求められることもありますが、それは決して安易にしてはいけない行為だと著者は説きます。その即時の反応の愚かさについては、ツイッターやブログあるいは瞬時に情報を得ることができるスマートフォンなどの情報端末への向き合い方とも重なるものとなっていくでしょう。生活のなかにどう芸術を位置づけるのかといった問いかけにもつながるかもしれません。

    
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