『アウフォト』とは何か?

使い捨てカメラが密かなブームといわれています。スマートフォンや、コンパクトなデジタルカメラでいつでも写真が撮れる時代にあえてフィルムカメラで撮影することで、現像するまで何が映っているのかわからないという楽しみ方があるようです。


プロではない写真

そこには、プロの写真家が映し出す世界ではなく、さらにあとから修正や補正を加えるようなレタッチの写真の世界でもない、生身の姿が映し出されているのでしょう。そうしたタイプの写真に注目した雑誌として『アウフォト』というものがありました。90年代に新潮社から発行されていた雑誌です。この雑誌はフォトグラファーの米原康正によってはじめられた雑誌です。

何が映っている?

『アウフォト』に映し出されている世界は、若者たちの日常の姿です。女子高生が、友人同士で遊びに行く様子を撮影したり、あるいは卒業式や入学式、文化祭といった行事の様子も撮影されています。さらには、ミュージシャンをはじめとするサブカルチャー系の人間たちの日常スナップも掲載されていました。もちろん彼ら、彼女らの写真もプロの技量とはいいがたいものですが、それらの写真が等価に配置されることによって、その時代、その瞬間がそのまま映し出されていました。90年代の若者はどんな格好をしていた?どんな文化を享受していた?といった疑問の答えを正確に語ってくれる雑誌が『アウフォト』であったといえるでしょう。

    
コメント