中古車の価格はどう決まるのか

中古車を選ぶ際、どのクルマを買うにしても一番気になるのは価格でしょう。同じ時期に発売された同じグレードの同じ車種であっても、販売店によって価格がまちまちということは中古車ではよくあります。なぜそんなことになるのか? 「ネットに騙されない本当の中古車選び」(野瀬貴士著 啓文社書房)からその秘密を探ってみましょう。


価格の違いを生む要素とは

本書によると、中古車の価格を左右する要素は、「年式」「走行距離」「状態」「修復歴」「色」「グレード」「車検の有無」「整備の有無」「装備品」など。
「年式」、「走行距離」、「状態」がより新車に近いほど高くなり、反対に年式が古く、走行距離が長く、状態が悪ければその分安くなるのは理解できるでしょう。
ただし、走行距離は掲載されている数字が必ずしも実態を反映しているとは限らないようで、注意が必要だといいます。

色選びは賢い買い方のポイント

「色」や「グレード」は、人気が高いものほど高くなる傾向にあるようです。特に白や黒といったベーシックな色は需要が高く、反対に黄色やピンクと言った個性が強めな色は低めとか。値段が安ければ色はそれほど気にしないというなら、考える余地がありそうですね。

販売店ごとに違う「車検」「整備」の有無

「車検の有無」「整備の有無」に関しては、販売店によって対応がまちまちのようです。車検が残っていれば価格は高くなるものの、車検をとってから販売している店とそうでない店の両方があります。表示価格を少しでも安く見せるか、あえて車検費用を表示価格に上乗せして買う人に安心感をもたせるか、このあたりは販売店ごとの考え方の違いと言えそうです。

オートオークションの仕組み

実際に販売店が中古車の価格を決めるのに大きく影響するのが、仕入元となる業者向けのオークション会場(オートオークション)です。
オークションで出品されるクルマは、ディーラーの下取り車や各中古車販売業者が買い取ったもの。オークションでは専門の検査員が出品車を規定に従ってチェックし、事故歴や損傷の有無、エンジンの状態など細部にわたって確認します。

走行距離のごまかしも見破る

走行距離についても、しっかりチェックされ、いわゆる“巻き戻し”といったごまかしもあっさり見破られ、「走行不名車」として大幅に安く買い叩かれることに。このチェックが行き届いていない、オークションを通さない中古車に手を出すのは極めて危険だと本書は指摘しています。

販売店ごとに違う価格差の理由

オークションで競り落とされたクルマは、落札価格に整備費用、手数料、売上などを加算した金額で店頭に並ぶことになります。実際、細かい審査を受けた評価点に基づいて決定されている落札価格なので、同じ車種の同じグレードのクルマなら本来、それほど価格差は生じません。
それでも実際に販売店ごとに価格差が生まれるのは、店舗ごとの車検や整備の内容、その他諸々の上乗せ費用によるものということになります。つまりこの部分こそが中古車を買う際の店を選ぶ重要なポイントなのだと、野瀬さんは指摘しています。

「ネットに騙されない本当の中古車選び」
野瀬貴士 啓文社書房 11月22日

足立謙二(ライター)
1966年生まれ。さいたま市出身。通信社記者を経てフリー。雑誌、ニュースサイトなどに執筆。得意ジャンルは昭和カルチャー、特撮、アニメなど。

    
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