欲しいクルマの“相場観”を見極めよう

中古車の価格が決まる要素は、諸費用など多岐にわたります。車は安くない買い物です。あとで泣かないために、正しい価格のチェックを怠りたくはないものです。そのために重要なのが、相場を知ることだと「ネットに騙されない本当の中古車選び」の著者、野瀬貴士さんは指摘しています。


価格のボリュームゾーンを把握する

野瀬さんは本書の中で、「車両価格の相場観を正しく持つことによって、本体価格や(本体価格と諸費用を合算した)コミコミ価格が適正なのかどうか、確認できるようになるのです」と言っています。相場を見極める基本は、特定の中古車の中心価格帯「ボリュームゾーン」を知ることなのです。最初から安い価格に目を向けていては、全体の相場を見誤り、故意に価格を操作している良からぬ業者のワナにハマりかねないわけですね。極端な価格に釣られることなく、フラットな視点で是内を見ることによって、ボリュームゾーンは自ずと見えてくると言います。

平均価格の落とし穴に注意

中古車情報サイトが掲載している平均価格も、ボリュームゾーンを知る方法の一つ。ただし、この数字は極端に安い価格も含めた計算から割り出されているので、実際のボリュームゾーンとは微妙なズレがあることも考慮する必要があると、野瀬さんは指摘しています。

最終判断は「乗り出し総額」で

相場観を見極めた上で、最終的な判断は購入に必要なすべての費用を含んだ「乗り出し総額」で決定することが重要だと野瀬さんは言っています。
ポータルサイトでやけに安い価格の気になるクルマがあった時、実際に店へ行ってみると「別途、整備費用がかかります」など様々な購入条件が上乗せされ、気づいてみれば思いの外高額を支払うことになりかねないケースはよく聞きます。
野瀬さんは、この諸費用を全部計算した金額こそが、中古車を正しく評価するための指標になるとし、ポータルサイトの情報だけで購入判断してしまうのは拙速だと強調しています。

サイト情報だけでの判断は軽率

「あくまでも、(店に)問い合わせをするか、現地へ行くかして、最終的な乗り出し総額を確かめてから判断するようにしてください」と野瀬さん。できれば、正式な見積書を出してもらい、整備内容や保証の充実、内装の仕上げはどこまでやってもらえるかなど、わからないことはどんどん聞くことが大切だとアドバイスしています。

泣かないために慎重な情報収集

中古車は、生まれたばかりの新車と違い1台ごとに違う遍歴を持っている言わば一点物。野瀬さんのお話からは、新車より安いものだからといってうかつな判断をすることなく、慎重な情報収集を心がけることが大事だと、改めて考えさせられますね。

「ネットに騙されない本当の中古車選び」
野瀬貴士 啓文社書房 11月22日

足立謙二(ライター)
1966年生まれ。さいたま市出身。通信社記者を経てフリー。雑誌、ニュースサイトなどに執筆。得意ジャンルは昭和カルチャー、特撮、アニメなど。

    
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