事故車・メーター不正車にだまされない方法

ネットによる情報の普及やオートオークションの充実さなど、中古車販売の環境はかつてとは比較にならないほど整ってきたように思えます。しかし、そういった中で他を出し抜こうと画策する悪質業者や、それを見込んだ不正車が市場にはまだまだ存在するようです。「ネットに騙されない本当の中古車選び」(野瀬貴士著)から、タイトル通り騙されない術を押さえておきましょう。


10台に1台は問題車

「いまなお、市場に出回っている中古車のおよそ10台に1台は事故車やメーター不正車が混ざっていると考えていい」と、本書の著者である野瀬貴士さんは言っています。
野瀬さんが最近、実際にカーセンサーのサイトで「ミニバン」を調べてみたところ、全部で5万6800台掲載されていたそうなのですが、その中で修復歴がない中古車は5万0382台。つまり、差し引き6418台のクルマに何らかの修復歴があったことになります。
とはいえ、これらは修復歴があるクルマであり、“隠れ事故車”は含まれません。実際のいわゆる事故車はもっと多いということになります。

後を絶たないメーター不正車

特に厄介なのがメーター不正車だと野瀬さんはいいます。
オートオークションに出品された際は改ざんが行われていなかったとしても、店で売りに出される段階でメーターの巻き戻しを行う業者がいることは十分考えられるそうです。実際、走行距離が20万キロの中古車を仕入れ、8万キロに巻き戻されているような、とんでもない不正車が見えない状態で出回るケースなども決して少なくないはずだと言います。

事故車を見破る2つの手がかり

こうした隠れ事故車や不正車を見分ける方法は、大きく2つあります。
ひとつは同じ車種を見比べること、もう一つは第三者機関が発行する鑑定書を見ること。
鑑定書を見れば評価点が明記されており、事故車かどうかの判断は問題なく見つかると言います。
ただし、店に鑑定書がないとなると、同じ車を見比べるしかありません。まずは、外見の色をバンパーやボンネット、リアゲートにかけて観察すること。すると同じ色のクルマであっても、微妙に色合いの違いが見えてくる場合があり、これが事故車の手がかりとなります。
野瀬さんは「どんなに腕のいい職人でも、再塗装すれば何らかの痕跡が残ります。新車とまったく同じ色に仕上げることはほぼできません」と明言しています。
また、ボンネットやリアゲートの隙間にも注目すると、わずかなズレから修理跡を割り出せるといいます。

メーター不正車を見破る方法

一方、メーター不正車を見破る方法は4つ挙げられています。
一つは過去の整備記録簿。2つ目は車検証。そして3つ目はボンネット内のエンジンルームに貼られているオイル交換シールを見る方法。いずれも、各時点での走行距離も記載されています。
そして4つ目は、オートオークションにかける際にも利用されている走行管理システムを使う方法。1回数千円の照会費用がかかりますが、前記の3つの方法でもわからない場合は試してみる価値はあるかもしれません。

可能な限りチェックを

販売店でもメーター不正車とは知らずに販売してしまうケースがあるそうで、プロでも意外と見抜けないもののようです。それでも、見抜ける手段がないわけではありません。少しでもいい状態の車に乗るためにも、可能な限りチェックすることを、野瀬さんは勧めています。

「ネットに騙されない本当の中古車選び」
野瀬貴士 啓文社書房 11月22日

足立謙二(ライター)
1966年生まれ。さいたま市出身。通信社記者を経てフリー。雑誌、ニュースサイトなどに執筆。得意ジャンルは昭和カルチャー、特撮、アニメなど。

    
コメント