愛する人が死と向き合ったとき、あなたはどうしますか?

闘病の夫に寄り添い、看取った終活カウンセラーの斉藤弘子さんが体験をもとに語った『家族が死ぬまでにするべきこと』(彩流社)という本。
いざというときに家族が向き合うこと、医療現場の実態にもの申したいこと、葬儀やお寺、相続問題などのエンディングの実情、そして愛する人との死別の悲しみ……誰でもが体験する大切な人の看取りと死への準備と心得、もしものときに役立つ一冊です。


病院は3か月で出される、医療現場の実態

「この薬が効かなければ、人工呼吸器の選択を決断していただくことになります」、もしあなたが主治医から、愛する人・家族の終末期ともいえる宣告をされたら、どうしますか?
これは、著者が夫のいのちについて主治医から告げられた言葉です。闘病の夫のそばで、病院で寝泊まりしながら医療の現場をまのあたりにした著者は、医療が必要でも「3か月経ったら病院から出されてしまう」こと、医療者として言ってはいけない言動にもの申して主治医を変えた体験など、医療の現実を知るてがかりになります。

いざというとき起きること

家族の死は、遺されるものの生活を脅かすことも起きます。まず、人が死ぬとその人の預貯金は「凍結」されるのです。つまり家族でも預貯金は引き出すことはできません。また、死んだあとも故人の準確定申告をして所得税を支払ったり、住民税の納付請求が遺されたものにくるのです。
その前に、「死」を告げられると、遺体をすぐに搬送しなくてはならず、葬儀や埋葬ではお寺との問題も生じてきます。戒名料(お布施)の額、お寺とうまく対応しないと「納骨させない」といわれてしまうこともあるのです。悲しみの中での現実の課題にどう向き合えばよいのか、著者の体験からその方法がみえてきます。

「ご臨終です」といわれてからするべきこと

大切な人との死別は、深い悲しみをもたらします。どのように悲しみと向き合い、乗り越えていけばよいのか。著者は、そのプロセスを語っています。また、遺されたものの現実の課題──死後の手続きや後始末、そして「争続」ともなりかねない相続の実情について明かしています。
最後に、「人は二度死ぬ」といわれますが、それは故人を想う人がいなくなったとき、二度目の死が訪れるということを意味しているそうです。愛する人・家族を偲び、絆を深めることの大切さを著者は語ります。

    
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