聞き上手になるコツ

会話を上手に進めるためには、聞き上手になることが大切です。今回は、聞き上手になるコツを紹介します。


「聞く力」が大事な理由

会話を続かせたければ、まずなにより「聞く力」をつけることが大切です。ほとんどの人は、会話をはずませるためには「話す力」が必要だと考えがちですが、会話が苦手だと、自信をもてないならば、絶対に聞くほうからはじめてください。

なかには「私は聞くことはできるのです」と言う方がいますが、話がはずまないのであれば、それは聞く力がないということになります。

「聞く」とは、単に相手の言うことを理解することだけではありません。たとえば、あなたの話し相手が「私、コブクロのファンなんですよ」と言ったとしましょう。「聞く力」よりも「話す力」が大事だと考えている人はここで、「コブクロはストリートからスタートしたんですよね。私もストリートミュージシャンの歌を聞くのが好きですよ」などと自分の話にもっていこうとしがちですが、これではうまくいきません。

なぜなら、相手はコブクロについて話したいことがあったから、その話をはじめたはずなのに、こちらが話題を奪ってしまったために、自分の話ができなくなってしまったからです。こうした相手の気持ちに気づけないと、その人の話す気持ちは萎えてしまい、話が盛り上がるはずはありません。

会話には「話す力」よりも相手の気持ちを「慮る力」のほうが必要なのです。

話があふれ出すポイント

人は誰もが「自分の話を聞いてほしい」「気持ちをわかってほしい」という思いを抱いています。それは希望などという軽いものではなく、本当に熱望です。

「話を聞いてもらえて楽になった。ありがとう」と言われたことが、あなたも一度くらいありませんか。人は自分の気持ちを言葉にして吐き出し、誰かに聞いてもらいたいのです。

すると、嬉しい気持ちは何倍もの喜びになり、辛い気持ちはとけて消えてしまいます。話を聞くという力には、本当に不思議で大きな力があるのです。

「会社をやめたい」と言われたら、

「なにがあった?」
「やめてどうするの?」

などと先を急がず、そこにある気持ちに焦点をあてます。

たとえば、

「やめたいぐらい嫌なことがあったの?」
「しんどいの?」

などと、気持ちをくみ取る言葉を投げかけると、その人は自分の気持ちをわかってくれる人が現れた喜びで、もう話は止まりません。嬉しくなって、ポンポンと思いがけない話をしてくれるでしょう。

それは、いずれその方のプライベートな話へと深まっていふはずです。会話がはずまないわけがありません。他人の注目を集める気の利いた話題を探すより、目の前にいる人の気持ちに注目してください。それは誰もが待ち望んでいる態度です。話がはずむばかりでなく、相手の好意や信頼まで手にできるはずです。

意外と人の話を聞けていないものです。まずは、相手の気持ちを受けとめてみましょう。

「聞きたい方向」に誘導しない

聞き上手は質問ができる人です。しかし、本当の聞き上手は、質問より「待つこと」を優先します。

核心部分を話すまで待つ

相手が話す材料を持っていなければ質問しますが、まずは沈黙して待つことを選びます。なぜなら「質問」は、質問者の「聞きたいコース」に話し手を誘導するものであり、「話し手」の「話したいコース」から外れてしまう可能性があるからです。

同僚「昨日は定時で帰れると思ったら、課長につかまって3時間も残業だよ」
あなた「どんな仕事だったの?」
同僚「今度の企画会議の資料作りだったんだけどね」
あなた「今度の会議は社長も出るらしいからね。上司の言うことには逆らえないね。サラリーマンの宿命だろ」

これは、大変まずい展開です。なぜなら、この同僚は伝えたいことがあって話しはじめたのに、聞き手が質問をして、話の方向性を決めてしまったからです。

同僚は

「いつも残業を言われるのは自分ばかりだ」
「課長は昼間はブラブラしているのに、定時近くになると仕事をしはじめて嫌になる」

という話をしたかったのかもしれません。ですから、人の話を聞くときは、いきなり質問をせずに、話し手がどの方向に話を進めたいのかを見極めなければならないのです。

同僚「昨日は定時で帰れると思ったら、課長につかまって3時間も残業だよ」
あなた「うわっ、そりゃ災難だったね」

と相手の気持ちを受けとめて沈黙して待ちましょう。そうすれば同僚は、自分の言いたいことを話せます。話したいことをなんでも話せるからこそ、会話は盛り上がりますし、なにより、聞き上手なあなたに親近感や好意をもつのです。

こういった気遣いをせずに、ひたすら自分の話をしている、自称〈話し上手〉さんより、口下手で黙って話を聞いてくれる人のほうが好かれるのは、言うまでもありません。話の方向性を見極めてから、質問するようにしましょう。

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