なぞの国立機関「大学院大学JAIST」が東大と肩を並べている理由

大学院とは、大学を卒業した人が進学し、研究に没頭するための場所。 理系の学生の間では、就職に有利になるからと大学院に進学する人も多いとか。 文部科学省の「平成23年度学校基本調査」によると、 工学部の学生の大学院への進学率は38.2%、 理学部の学生においては、約半数の44.7%となっています。 ただ、いくら大学を卒業したからといって、 大学院への進学試験に受からないと進学できません。 卒業した大学にある大学院に落ちたときのため、 あるいは自分の研究に適した大学院に進学するために、 他大学の大学院や、大学院大学を受験する人も多いようです。 そこで注目されているのが、 北陸先端科学技術大学院大学、通称「JAIST」です。 今日は、なぜJAIST が注目されているのかを調べてみました。

理由1:とにかく就職に強い!

「日本の大学は入るのは難しいが、出るのは簡単」 と揶揄されますが、JAISTは原則として 試験に合格しないと単位が取得できない決まりです。 そのため、教員も学生を進級・卒業させるために 複数人体制で勉強や研究を指導しています。 採用する企業もその事情を知っているため、 修了見込みが出ているなら一定のライン以上の知識や技術が 見込めるだろうと思ってもらいやすいのです。 その証拠に、JAIST 修了者の主な就職先には、 アサヒ飲料、中外医薬学研究所、大日本印刷、デンソーなど、 有名企業の名前がびっしり。 中には国会議員や他大学の教授になっている修了生も。 これらの修了生の実績がJAIST 生の優秀さを証明するからこそ、 他大学からの進学者が後を絶たないのです。

理由2:最先端の研究設備がある!

JAIST は日本初の大学を持たずに、 大学院単体として研究と教育を行っている組織です。 いわば、国が研究で成果を上げるために 本気を出して作った“研究”のための組織なのです。 1990年に開学し、情報科学にも重点を置いていたため、 スーパコンピューターが4台あり、しかも4年周期で 最新の設備に交換しています。 これらのスーパーコンピュータは超高速ネットワークで接続され、 世界でも有数の環境だと言われています。 JAISTの学生は、入学すると誰でもIDひとつで スーパーコンピュータを利用することができます。 面倒な手続きは一切なしです。 これらの成果として、情報通信と暗号理論の分野では日本国内において トップクラスと言える程の実績を上げてきています。 また、最先端の電子顕微鏡など、大型の研究機器が整っているのも JAISTの特徴です。 走査透過型電子顕微鏡(STEM)、透過型電子顕微鏡(TEM)、核磁気共鳴スペクトル測定装置(NMR)、 X線光電子分光装置(XPS)、フーリエ変換イオンサイクロトロン共鳴質量分析計(FT-ICR MS)などなど、 世界有数の実験装置が、JAISTには揃っています。 2007年~2011年のトムソン・ロイターの論文引用度指数では、 JAIST が材料科学分野で国内2位を獲得。 EU発の大学ランキング「U-Multirank」においても 「研究」分野で東京大学、名古屋大学、東京工業大学に次ぐ ランクの評価を獲得しています。

理由3:場所が石川県にある!

JAIST がある場所は、何と石川県能美市! 元巨人軍であり、元ヤンキース松井秀喜選手の出身地。 金沢市の中心部には車で30分の立地で、 研究に没頭するにはこれ以上ない環境です。 「就職活動で結果出すために頑張ろう!」 「企業で通用する力を身につけるぞ!」 「よし、2年間は徹底的に修行するか!」 と言う方は、誘惑の少ないJAISTで 研究まっしぐらな生活を送る時期があっても よいのではないでしょうか。 なお、12月26日(土)には、 ベストセラー『99.9%は仮説』の著書を持つ サイエンス作家の竹内薫氏を招いて、 JAIST がシンポジウムを開催します。 教員や在学生とのパネルディスカッションもありますので、 JAIST を知るよい機会です。 質疑応答の時間もありますので、 大学院進学を考えている方は参加されてみてはいかがでしょうか。 詳細は、JAIST ホームページまで。