小保方さんの博士論文はなぜ取り消されないのか?

先日、早稲田大学が小保方晴子さんの博士論文を取り下げない発表を行いました。小保方さんの「草稿段階の原稿を提出してしまった」という釈明を認めたものの、取り消しそのものは行われませんでした。なんとも釈然としませんが、これにはどのような裏事情があるのでしょうか?


博士号乱発の現状

博士号とは大学院の博士課程に進学し、博士論文を執筆することで授与されます。執筆前には、予備審査が何重にもあります。さらに博士号は一人前の研究者として認められる資格ですので、既存の研究を乗り越えるオリジナルな研究でなければいけません。

かつては博士号を取得するのは至難の技でした。国立大学の文化系の教員の間では「普段は税金で食わせてもらっているのだから、自分の研究をするのは定年を過ぎた60歳から。そこでやっと博士論文を書く」という笑い話もあったほどです。

しかし、現在では大学院重点化政策が行われ、博士号も多く輩出するようになりました。その分、かつてに較べて博士論文の全体の質というものは下がっていると言われています。

すべての調査はムリ

しかし、博士号の数が大学の評価とも重なるため、現状を変えることは難しいという意見もあります。さらに小保方さんの博士号を取り下げるとなれば、他の博士号取得者の疑惑も調査しなければなりません。さらに、博士号が取りにくいということになれば、ただでさえ学生不足の大学院にますます人がこなくなるという悪循環を招いてしまいます。

    
コメント