なぜ、フィンランドの子どもの学力は高いのか。

国際学習到達度調査(PISA)で2003年、06年と1位だったフィンランド。日本では「フィンランド・メソッド」なる教育方法が注目されました。しかし、実はフィンランドには「フィンランド・メソッド」はありません。


現場の先生に任されている

なぜ、「フィンランド・メソッド」はないのでしょう。フィンランドでは1990年代から教育改革がすすめられ、統一指導要領が廃止になりました。指導要領の大まかなところは各自治体や学校がまとめます。実際のカリキュラムは先生に任されているのです。

教科書も現役の先生たちが執筆します。先生たちは現場で指導をしながら、教科書をつくるのですが、副収入にもなるので、執筆希望の先生は多いそうです。

そのため、フィンランドでは国を挙げて、ひとつの教育方法を推し進める「フィンランド・メソッド」はないのです。

就学が1年おそい

フィンランドでは、日本よりも就学年齢が1年遅いのです。この時期の子どもたちは1年間でぐっと成長するため、子どもたちは、PISAで高得点を挙げていることと関係があるかもしれません。1年遅らせている間は、遊びだけの生活ではなく、就学前教育でアルファベットや数字、時計やカレンダーの読み方を学習します。

国が教育にお金をかけている

2007年時点で、フィンランドの国内総生産(GDP)に占める教育費は5.5%。一方の日本は3.3%です。義務教育では学費のほか、給食費、教材費、文房具などすべて貸出か支給されます。

教職はクリエィテブな人気職

前述したように、指導のカリキュラムなどは先生に任されます。そのため、先生はクリエィテイブな職業とみなされています。

教育学部の競争率は約10倍。小学校の教師になるためには修士号を取得しなければなりません。今も社会的地位が高い職業であり、そのことが、児童や生徒たちが教師の指導に従う要因にもなっています。

具体的な教育方法を取り入れる前に、その国の教育政策を知ることが必要ではないでしょうか。

「「お手本の国」のウソ(田口理穂ほか)」の詳細を調べる

    
コメント