コーヒーの歴史を知る

歴史というのはあらゆるアプローチが可能です。ある特定のトピックから、歴史を広げていくというのも面白い視点ですね。そうした本は、どこにどういう風な着眼点を置くかがひとつのポイントになってくると言えるでしょう。


コーヒーの歴史を知る

そのような歴史の見方として興味深い本が旦部幸博による『珈琲の世界史』(講談社)です。コーヒー飲料は古代からありますから、人間の生活と密着に関わってきたと言えるでしょう。さらにコーヒーはもともと世界中で飲まれているものではありませんでした。どのようにこの飲み物が伝わっていったのか。その歴史の一端をうかがい知ることができる良書が本作となっています。

深みがある

本書はコーヒー同様に深みのあるものです。単にコーヒーの歴史ばかりではなく、コーヒーから読み解く文明史というべきものに仕上がっています。コーヒーが世界中に伝播していくにあたっての地理的な条件、政治的な背景といったものまで迫って記されています。コーヒーというのは書物との相性がいいと言われていますが、実際にそれはさもありなんな話かもしれません。さらに著者は文系ではなく理系の研究者であるため、個人的な細かいこだわりというよりは、きちっと全体像を捉えるような書き方になっているのも良いですね。もちろん、この本もコーヒーとともに記されたものなのではないでしょうか。リラックスして読んでみたい本です。

    
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