アル中は現在進行形の病気?

アルコール依存症は日本国内で100万人以上の患者をかかえる深刻な病気です。さらに、毎晩晩酌は欠かさないという人も多いでしょう。潜在的な患者数を含めればさらに大きな人数となります。


深刻とは捉えられていない

しかしながらアルコール依存症は深刻な病気として捉えられていない現状があります。ただの、だらしがない人、我慢がきかない人、依存体質の人、といった扱いがなされているでしょう。アルコール依存症は、自分では気づかないうちにじんわりと進行するものであると気付かされるのが、まんしゅうきつこによる「アル中ワンダーランド」(扶桑社)でしょう。本書は、主婦業をしながら、ブログライターをはじめた筆者が「ネタ探し」とヒマにまかせて酒を飲んでいるうちに、アルコール中毒へ陥った顛末を記したものです。

つらいことが書かれていない

本書の特徴としては、本当にひどい症状が書かれていない点があり、それが批判の対象ともなっています。酒を飲んで寝て起きたら朝であり記憶がないといった描写が繰り返し登場します。表現としては、その間に何があったかを取り上げるべきなのですが、著者はそれをしません。そうした逃避的な側面を含めて、アルコール中毒の怖さを知ることができる本に仕上がっています。

    
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