「タン塩にレモン」は本当に正解か? 牛肉雑学!

タン塩にレモン、最高の組み合わせですよね。これでビールを1杯! 最高の瞬間です。でも、ひとつタンに対する疑問があります。それは、「タン塩にレモン」の組み合わせです。本当に「タン塩にレモン」は正解の組み合わせなのでしょうか?


■タンはなぜ高くなったの?

タンとは舌の肉です。一頭の牛には1本しかタンはなく、重さも1~2キロです。その1本をとってみても、どこも同じ味というわけではなく、美味しいのは根元の太いところだけなのです。つまり人気の割に流通する量が限られています。タンは、もともと高値安定だったのですが、そこにBSE問題が直撃しました。日本で消費されるタンの大部分を頼っていたアメリカからの輸入がなくなり、代替ネタのオーストラリア産はアメリカ産よりも味が落ちる…。悲しい事情が幾重にも重なった結果、ここ数年焼肉屋のタンは価格上昇に見舞われているのです。

■タンで美味しい部分は?

タンの中での部分的差異を見ていくと、美味しいのは太い根元部分です。タンツラ、タンモトと呼ばれることもあります。上タンと並タンを別メニューにしている焼肉店なら、ここが上タンとなります。太い根元は、脂肪部分が多く、柔らかく、脂肪の色で、断面も白っぽくみえます。これが舌先部分に近づくにつれ、細くなり、脂肪が減って筋肉質になるため硬くなり、色も赤くなります。つまり皿に並べられたタンの姿を見るだけで、タンとしてのレベルはある程度把握ができるのです。

■タンといえば「タン塩」

タンといえばタン塩です。タレで食べることは少ないですよね。それほどタンは塩との相性が良いのです。サクサクとした軽い歯ごたえ、脂肪の多い上タンでもアッサリとした味わい、そして塩味のタンとレモンダレのさわやかな酸味すべてが、メインディッシュであるカルビなどの正肉の前に食べるオードブルとして最適だったため、「まずはタン塩」という文化が生まれたのでしょう。

タンは、上等なものであればナマ=刺身でも食べられるという点だ。タン自慢の店にはタン刺しが必ず置いてあるものだし、内臓肉とはいえ臭みの少ないタンの刺身は、なかなかの美味だ。また上等なタンとは断面が白っぽく脂肪が多いものだが、これは大量の肉汁を含んだ肉ということでもある。つまり焼きすぎ、および肉のひっくり返しすぎによる肉汁喪失を何よりも恐れなければならない。

■タン塩にレモンは正解なの?

最後にタレについてご紹介します。店でブレンドされたオリジナルのレモンダレならよいのですが、純粋なレモン汁はタンと合わせるには個性が強すぎる場合があります。タンを食べる際には、まずタレなしの塩味のまま、次にレモンダレを少しだけつけて、それでも物足りなければもう少しタレをつけて…という順で試すのがタン通といえます。

タンひとつとっても牛肉の奥深さがあります。安易に焼肉でタンにレモンをかけるのはやめましょう。

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参考本

「焼肉のことばかり考えてる人が考えてること(松岡大悟)」

    
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