長崎ちゃんぽんが起源?豚骨ラーメンの誕生と歴史:豚骨ラーメン特集後半

こってりした味付が大人気の豚骨ラーメン。ラーメンが誕生して100年以上経ちますが、豚骨ラーメンはいつ、どのようにして生まれたのでしょうか?豚骨ラーメン誕生には、長崎ちゃんぽんの歴史が深く関わっています。今回は豚骨ラーメンの誕生と歴史を紹介します。


■明治時代から存在した長崎ちゃんぽん

ラーメンの歴史と比較しても長崎ちゃんぽんの歴史は古く、明治初年に作られ始めたという説もありますが、本格的な広がりを見せたのは明治32年に華僑の陳平順さんにより開業された「四海樓」からと言われています。

陳さんは当時、長崎に集まっていた中国人留学生のために、野菜くずや肉の切れ端などを炒め、中華麺を入れてスープで煮込んだ、安価でボリュームのある料理を提供していました。当初は「支那饂飩」という名称で売られました。やがて長崎の近海で採れる海産物を加えるなどの工夫をこらし、住民に広く親しまれ、「ちゃんぽん」という名称に変わりました。スープの材料は鶏や豚がメインで、寸胴鍋のなかでは軽く濁ったぐらいの状態です。具材と一緒に中華鍋で妙めることで、乳化して白濁したスープになります。

長崎ちゃんぽん以外にも博多、久留米が起源の説もありますが、いずれも長崎ちゃんぽんよりも後発です。九州の豚骨拉麺は長崎ちゃんぽんに影響を受けながら、広がったと言われています。

■豚骨ラーメンの全国普及!「横浜家系」の台頭

豚骨ラーメンは九州だけではなく、全国へ普及していきます。その中でも有名なのが、「横浜家系」です。神奈川県の横浜では、鶏油(ちーゆ)と濃いめの醤油ダレと組み合わせる「豚骨醤油ラーメン」が有名です。この「豚骨醤油ラーメン」を開発したのは、横浜市の「吉村家」というお店です。現在では弟子や模倣店など含め、膨大な数があり、「横浜家系ラーメン」と呼ばれる一大系統になっています。その勢いは横浜だけでなく全国に普及しています。

■豚骨スープの誤解

豚骨ラーメンのスープは、

「骨をグラグラ沸かすだけで簡単だ」

と言う人がいますが、実は豚骨スープを作るのは非常に難しく、魚介系スープの方がはるかに簡単なのです。なぜなら、カツオ節や昆布などの魚介系乾物はダシをとるための加工がなされた食品ですが、豚骨や鶏ガラなどの動物系素材は、無加工だからです。そのため、ダシが出るまでの時間も、魚介系素材のほうがはるかに短くて済むのです。最近の流行では、カツオ節や煮干しを粉末にしてドンブリに直接入れる魚粉投入系と呼ばれるラーメン店が急増しています。豚骨スープは本当は作るのが難しいのです。

豚骨ラーメンが食べたくなってきましたね。豚骨ラーメンの歴史を感じながら、お気に入りの豚骨ラーメン店へ行ってみてはいかがでしょうか?

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参考本

「ラーメンの真髄(石神秀幸)」

    
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