日本人最大の悩み?腰痛の正体を徹底追求する

日本は世界有数の腰痛大国と言われています。日本整形外科学会による全国調査では、約3000万人、実に日本人の4人に1人が何らかの腰痛に悩んでいるということになります。しかも、この内の8割以上の人が「なんで痛いのかわからない」と答えているそうです。ご自分の周りにも(もしくはご自身も含め)、常日頃「腰が痛くて」と口癖のようにつぶやいている人、いるのではありませんか?

「腰痛で悩む人を0にしたい」

しかし、原因が不明なのは、一方的な思い込みや専門医に見せたことがないなど、治し方の選択肢をそもそも間違っているからではないか?そんな鋭い視点から、問題解決の方法をまとめたのが、そのタイトルもズバリ『あなたの腰痛が治らないのは治し方を間違えているから』という一冊です。著者の高橋諒さんは、自身の腰痛体験から、腰痛対策マットレスの製造・販売を創業した起業家。直接治療する専門医ではありませんが、「日本から腰痛で悩む人を0にする」との決意のもと、腰痛対策の研究に情熱を燃やす人物です。

ゼロから痛みの原因と向き合う

本書では、原因不明と決め込んでいた腰痛の原因を突き止めるべく、5つことを念頭に置くよう提言しています。それは、

①今までに治らなかったからといってこれからも治らないと考えない
②たとえプロの医者でも正しく原因を捉えきれないことがある
③患者自身が、医師に腰痛の症状を正しく伝えきれていないこともある
④最初に整形外科の診断を受けることは絶対に必要
⑤あらためてゼロから、しっかりと痛みの原因と向き合ってみる

“その道のプロ”5人が多方面から痛みを分析

そのうえで、5人の“その道のプロ”が監修に入り、痛みの原因を解説しています。その内訳は、

①「生活習慣」から問題を指摘する整形外科医・秋田護氏
②足首など腰以外の硬さに痛みの原因を見出すアスレティックトレーナー・新井康希氏
③痛みを「理解」することで軽減できると説く理学療法士・塩田雅矢氏
④「脳の不調」から原因を探る痛み専門医・川井隆志氏
⑤睡眠環境の良し悪しから腰痛のしくみを解説する呼吸器内科医・宮崎雅樹氏

たかが腰痛と言っても、その要素はこれほど多岐にわたるのかと、監修陣の紹介からも驚かれるかもしれません。しかし、それは反面、多方面からの分析を自分が抱える腰痛と照らし合わせれば、これらのうちのどれかに当てはまるのではないか?そんな明るい希望も抱けそうです。

腰痛の特効薬にあらず

著者もはっきり記していますが、本書には「〇〇をすれば腰痛が治る」いうくだりは一切書かれていません。しかし、それまで想像すらしなかった長年の腰痛の原因を突き止められるなら、一読する価値は充分あると言えるでしょう。

筆者プロフィール 足立謙二 時事通信記者を経てフリーライターに。雑誌「昭和40年男」、ねとらぼなどエンタメ系サイト、書評系サイトなどでサブカル、アニメ、特撮などを中心に執筆。