糖質制限ダイエットの効果1「肥満ホルモン(インスリン)が出ない」

糖質制限ダイエットには、4つのダイエット効果があります。

1. 肥満ホルモン(インスリン)が出ない
2. 体脂肪が体内でつねに燃える
3. 尿と呼気でカロリーが排出される
4. 肝臓でカロリーが消費される

これらがそのメリットです。今回は、糖質制限ダイエットの1つ目の効果である「肥満ホルモン(インスリン)が出ない」を紹介します。


糖質制限ダイエットの効果1「肥満ホルモン(インスリン)が出ない」

「肥満ホルモン」とも呼ばれるインスリンは、すい臓から分泌されるホルモンです。すい臓には「ランゲルハンス島」と呼ばれる細胞の固まりがあり、そのうちの「β細胞」がインスリンを分泌します。

インスリンは24時間休みなく、少量ずつ分泌されています。これを「基礎分泌」と呼びますが、あるきっかけがあると、基礎分泌の何十倍ものインスリンが一度に追加分泌されます。そのきっかけとは血糖値の上昇です。

血糖とは血液中のブドウ糖(グルコース)のことで、健康な人は、空腹時の血糖値が70~109mg/dl前後に保たれています。

血糖はカラダの基本的なエネルギー源の1つです。脳、筋肉、心臓、そして血液中で酸素を運んでいる赤血球にいたるまで、全身の細胞が利用しています。主食などの糖質をたくさん含む食事をすると、糖質が消化吸収されてブドウ糖になり、血糖値が急上昇します。

糖質には穀物やイモ類のでんぷん、果物などに含まれる果糖やブドウ糖、菓子類や清涼飲料水に入っているショ糖(砂糖)、牛乳・乳製品に含まれる乳糖などがありますが、体内ですべてブドウ糖に分解・吸収されて血糖値を上昇させます。果糖だけは代謝経路が異なりますが、ここでは除外して考えます。

主食のように糖質が多い食事をすると、健康な人でも空腹時は70~109mg/dlだった血糖値が120~170mg/dlくらいまで跳ね上がります。これを平常値まで下げるために、インスリンが即座に分泌されるのです。

インスリンは筋肉、脂肪組織などの細胞に働きかけ、血糖を内部に取り込ませて血糖値を下げるのです。

取り込まれたブドウ糖は筋肉や肝臓ではグリコーゲンというかたちで貯蔵されますが、筋肉や肝臓が貯蔵できるグリコーゲンには限りがあります。リミットは筋肉で200~300g、肝臓で50~80gです。筋肉や肝臓のグリコーゲンのタンクが満たされたあと、余剰のブドウ糖は体脂肪として脂肪組織に蓄積されます。

つまり、血糖値が上がり、インスリンが分泌されるたびに、体内には体脂肪がどんどん蓄積されることになります。肥満とは単純に体重が増えることではなく、体内に過剰な体脂肪がたまった状態。そのため、インスリンは「肥満ホルモン」と呼ばれるのです。

糖質制限ダイエットでは主食から大量の糖質を摂らないので、食後の急激な血糖値の上昇が生じません。インスリンの追加分泌もほとんど起こらないので、食事から摂ったカロリーは体脂肪にならないのです。

血糖値を上げるのは糖質だけ

糖質をたくさん摂れば摂るほど食後、血糖値は上がり、インスリンもそれだけ大量に分泌されて肥満を招きます。肥満ホルモンであるインスリンの追加分泌を抑えるためには、糖質制限ダイエットを実施するのがおすすめです。

カロリーとインスリンの分泌には関係がありません。高カロリーの食事をしても、糖質が入っていなければ、血糖値の上昇もインスリンの追加分泌も起こらないのです。

血糖値を上げるのは糖質のみ。糖質は食後数分~120分でほとんどすべてが血糖に変わり、血糖値を上昇させます。タンパク質と脂質は血糖値を上昇させません。

1枚300gのサイズのサーロインステーキは1500kcalほどありますが、牛肉には糖質がほとんど含まれていないので(100g当たり0.3g)、血糖値は上がりません。

それに対して普通盛りのご飯(145g)は1杯244kcal、もりそばは1枚(300g)で400kcalほどですが、ご飯は約53g、そばは約72gの糖質を含むので、血糖値が上がり、インスリンが追加分泌されます。大事なのはカロリーではなく糖質の含有量です。

肥満ホルモンというとインスリンは悪玉のように感じられますが、インスリンはカラダにとって必要不可欠な物質です。

血糖値が上がるとインスリンが分泌されるのは、血糖値が高い状態が続くとカラダにとって不都合だからです。糖尿病とは、インスリンの分泌量が少なかったり、分泌されても血糖値を下げる働きが弱かったりして高血糖が続き、そのストレスでカラダ、とくに血管が深刻なダメージを負う病気なのです。

次は、糖質制限ダイエットの2つ目の効果「体脂肪が体内でつねに燃える」を紹介します。

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参考本

「腹いっぱい食べて楽々痩せる「満腹ダイエット」(江部康二)」

    
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