メイクアップの盛り過ぎは肌の負担に

スキンケアとは「高機能の化粧品を使うこと」だと考えていませんか?けれど、そうした一般的な美肌の常識こそが肌トラブルを招いているのです。美容皮膚科医が教える本当の美肌のしくみをしっかり学んでいきましょう。


何重にも肌に負担をかけているメイクアップ

美肌をつくるために、まず大切なのは、メイクアップを盛りすぎないことです。
特に、何層にも重ねたファンデーションは、肌に大きな負担となります。
肌トラブルで来院される女性に、どんな化粧品を使っているかをたずねると、化粧下地の上にコンシーラー、リキッドファンデーション、パウダーファンデーションを重ね、最後にパウダーをつけてから、チークやアイメイクをするという女性が少なからずいます。

メイクアップは「塗る、落とす」で肌をこすっている

こうして「盛り過ぎる」ことが、なぜ、肌の負担になるのでしょう。
まず1番めの理由は、重ね塗りをすると、メイクアップをするときに、肌をこする回数が増えるからです。
さらに、塗るときだけではありません。
濃いメイクアップを落とすときは、無意識のうちに、ごしごしこすることが多くなります。

かぶれの確率を高めるメイクアップ製品

2番めの理由は、たくさんのメイクアップ製品をつけることによって、かぶれる確率がぐんと高くなるからです。
化粧品にはさまざまな成分が含まれています。
特に、高価な化粧品には、いろいろな効果が考えられる、何百という成分が入っているものもあります。
ひとつ一つに、かぶれる可能性がある人が一定の割合でいるとすれば、たくさん重ね塗りをすればするほど、肌につける成分が増え、かぶれる人が現れる確率がどんどん高くなるのです。

メイクアップ製品の防腐剤が肌の常在菌を減らす

また、メイクアップ製品の多くには、すぐに劣化しないように、パラベンなどの防腐剤が含まれています。
メイクアップのアイテム数が、一つより二つ、二つより三つと増えれば増えるほど、肌につける防腐剤の種類は多くなります。
そして、たくさんの防腐剤を顔につけることによって、肌をカビや雑菌などから守ってくれる、常在菌を減らし、そのバランスを崩す可能性が高くなる、これが3番めの理由です。

クレンジングが肌機能低下の原因に

4番めの理由として、何種類ものメイクアップを塗り重ねると、その分、強いクレンジング剤を使わないと落とし切ることができなくなることがあります。
洗浄力が高くなればなるほど、肌の保湿成分である、皮脂やNMF(天然保湿因子)、そして、細胞間脂質が失われる確率が高くなり、肌のバリア機能を低下させてしまうのです。
こうして、さまざまな理由から、肌に多大な負担をかけて痛めつけているのが、「盛り過ぎ」の、濃いメイクアップなのです。

【まとめ】

・メイクアップの盛り過ぎは「塗る、落とす」のダブルで肌をこすって負担をかけている。
・重ね塗りメイクアップをすればするほど、肌につける成分が増え、かぶれる確率が高くなる。
・メイクアップ製品に含まれる防腐剤が、肌の常在菌を減らしてバランスを崩す可能性を高める。
・盛り過ぎメイクアップを落とす強いクレンジング剤が、肌機能低下の原因になる。
・女性にとって生涯大切な肌のこと。もっと知る必要がありそうですね。

★ 参考図書『やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』花房火月著
雷鳥社

    
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