肌断食の効果は人による

化粧水や乳液、クリームなどのスキンケア製品をまったく使わず、石けんで顔を洗うだけのお手入れ、「肌断食」が話題になっています。本物の美肌を手に入れるために、「肌断食」のノウハウをきちんと知っておきましょう。


洗うだけのスキンケア「肌断食」は難しい

「肌断食」は「皮膚はほんらい、自分でうるおい、保護する力がある」という理論に基づき、皮脂やその日についたホコリなどの汚れを洗い流すだけのスキンケアを提唱しています。
「肌断食」は、皮膚科医が勧めているだけあり、肌の仕組みについては、科学的事実に基づいています。
しかし、誰でもこのとおりにすれば、美肌が手に入るかというと、なかなか難しいのではないかと思います。

「乾燥肌に肌断食」では保湿ができない

まず、日本人には、統計によると「もともと乾燥肌で、必ず保湿を必要とする人」が、全人口の10%強は存在しています。
乾燥肌の人が、石けんで顔を洗っただけですませると、肌の内側からの水分が、どんどん蒸発します。
乾燥しているのに、「そのうちきれいになるはず」と、がまんをしていたら、そもそも保湿できないのに、肌は荒れるばかりです。

親指のつけ根チェックで簡単・肌診断

「自分がほんらい乾燥肌かどうか」を見分ける、とても簡単な方法があります。
それは、手のひらの親指のつけ根を見ることです。
ここにある、細かいしわが、他の人と比べて明らかに深い人は、フィラグリンと呼ばれる天然保湿因子が少なく、肌が乾燥しやすいのです。

保湿しなければアトピーや湿疹を発症

しわが深い人は、保湿が絶対に必要です。
もし、保湿しなければ「アトピー性皮膚炎」や「皮脂欠乏性湿疹」といった、病気を発症してしまうでしょう。
また、トラブルのない肌の人でも、湿度が40%以下になると、角質が乱れて肌が乾燥します。
実は、「蒸し暑い」と感じる日本の夏でも、たとえば東京では、最低の湿度は35%程度と、40%を下回っている日が多いのです。

肌断食は誰にでも効果的とは言えない

さらに、国立成育医療研究センターによると、新生児に保湿をすると、アトピー性皮膚炎になる確率が、32%低くなることがわかっています。
こうした事実からも、「肌断食」は、誰にでも効果的な方法でないことがわかるでしょう。
適切な保湿をすることが、肌の健康を守り、美肌をつくることに欠かせません。

うるおい美肌は肌断食では困難

スキンケアをなにもせずに、うるおいのある美肌を手に入れるのは、困難だと言えるでしょう。
ただし、日頃、スキンケアを熱心にやりすぎて、顔をこすっている人。
そして、メイクアップを重ねる結果、肌をこすり過ぎて、角質が乱れている人は、正常な状態まで回復する間、余分なスキンケアを省くのは、一定の効果があるかもしれません。

【まとめ】

・誰でも肌断食をすれば美肌が手に入るわけではない。
・乾燥肌の人はアトピー性皮膚炎や皮脂欠乏性湿疹を発症してしまい、逆効果になることもある。
・ふだん盛り過ぎメイクアップをして角質が乱れている人には、一定の効果がある可能性はある。
・肌断食に限らず、自分の肌質をよく知った上で正しいスキンケアをすることが大切なのですね。

★ 参考図書『やっぱり美人は、かかりつけの美容皮膚科を持っていた』花房火月著
雷鳥社

    
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