ニキビをしっかり治療しよう

肌のよくあるトラブルのひとつがニキビ。軽く見てしまいがちですが、実は身体のバランスの乱れからくる病気の一種です。ひどくなる前に皮膚科で根本的な治療を受けることをおすすめします。


ニキビは実は病気だった

ニキビは「青春のシンボル」「そのうち消える」などといわれて軽く見られがちですが、「尋常性ざ瘡」という立派な病気です。
ニキビができるということは、胃腸の不調やホルモンバランスの乱れなど、なんらかがアンバランスになっている証拠です。
また、ニキビを放置すると、目立つニキビあとを残してしまうことがあります。
ニキビを「青春のシンボル」と楽観視せず、「ひとつの病気」「身体のバランスの乱れ、ゆがみの表現」としてとらえ、ニキビがひどくなる前に根本治療を目指しましょう。

ニキビの種類を見極めよう

ニキビは大きく分けて、「赤ニキビ」「白ニキビ」「黒ニキビ」の種類があり、原因も多種多様です。
市販のニキビ用の化粧品を多用している人がよくいますが、皮膚が乾燥しすぎるために起こるニキビもあるので、まずニキビの種類を見極めた対応が必要です。

毛穴の口が詰まってしまい、皮脂が毛包内にたまっているブツブツを「白ニキビ」といいます。
毛穴の口が開いて、真ん中が黒く見えるブツブツは「黒ニキビ」といいます。
「白ニキビ」や「赤ニキビ」が炎症を起こしてブツブツになったり、その内部が化膿して膿を持っている症状を「赤ニキビ」といいます。

「赤ニキビ」は一刻も早くしずめて!

炎症を起こしている「赤ニキビ」は、一刻も早く炎症をしずめないと、ニキビあとが残ってしまう可能性があります。早急に皮膚科の医師に相談しましょう。炎症が長引いてしまうと、肌の奥の真皮の広範囲のコラーゲン線維が委縮したり癒着したりするので、ニキビあとが消えずに残ってしまうのです。
治療にはアクネ菌を殺菌したり、増殖を抑える抗生剤がよく使われます。抗生剤はニキビに限らず感染症の治療に用いられます。
ただ、アクネ菌の増殖によるニキビなら抗生剤の効果もありますが、ニキビの原因はそれだけではありません。

漢方薬でニキビ治療

ニキビがしつこく再発しないようにするには、根本的な体質改善が必要です。
そのためには漢方治療がおすすめです。漢方にはリスクがほとんどなく、ほかの治療法と併用できる点も強みといえます。
私のクリニックでは、便通、月経状態、冷え、むくみ、舌の状態などを診たうえで、その方に適合した漢方薬を選びます。外用薬も患者さんの肌質に合わせて処方します。
漢方によるニキビ治療としては、一般的には「清熱解毒剤」の漢方薬が用いられることが多いようですが、それに血のめぐりをよくする漢方薬や、便通をよくする漢方薬をミックスする治療法がおすすめです。
全身に作用するため、女性は長期の内服を避けたほうが望ましいこともあり、私は漢方薬への切り替えや、併用を強くおすすめしています。

ニキビの治療法

「赤ニキビ」は炎症部分に膿がたまりますが、抗生物質の内服薬、外用薬のみの治療より、膿を取り除いたほうが早く治ります。
毛穴の中に詰まっている皮脂や古い角質、膿などを、専用の器具を使って押し出す「面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)術」という治療は、健康保険が適用され安価でできます。
しこりができてかたくなったり繊維化している場合は、ニキビに直接抗生物質やステロイドを注入する注射治療、レーザー治療が行われます。
「赤ニキビ」になる前の「白ニキビ」や「黒ニキビ」を取り除くには、2週間に1度、計3回ほどで終了するケミカルピーリングが有効です。
グリコール酸で余分な角質や毛穴の詰まりを取り除きやすくするので、ニキビの予防効果や「赤ニキビ」の悪化防止が期待できます。

それ以外にも、ニキビの抗生物質以外の外用薬や、「赤ニキビ」を鎮静化させる「LED光線治療」、濃度の高いビタミンCの作用で「赤ニキビ」やニキビあとを治療する「高濃度ビタミンCローション」「ビタミンCイオン導入」などの治療法があります。
ブラックコメドとも呼ばれる「黒ニキビ」は、ハイドロキノン製剤とレチン製剤の併用、面皰圧出術、高濃度ビタミンC外用療法、イオン導入、ケミカルピーリング、毛穴治療としてのレーザー治療などがおすすめです。
初期症状の「白ニキビ」の段階で治せば悪化しません。「白ニキビ」には、皮脂の分泌を抑える漢方薬治療や、ケミカルピーリング、イオン導入、LED光線治療による新陳代謝の活性化などがおすすめです。

まとめ

ニキビにも「赤ニキビ」「白ニキビ」「黒ニキビ」があり、「白ニキビ」「黒ニキビ」のうちに化膿しないよう対策をしておくことが肝心。漢方薬で体質改善をしたり皮膚科で処置を受けたりして、できるだけ早くキレイな肌に戻したいですね。

参考書籍『日本人の肌はなぜ世界一美しいのか?』主婦の友社 (2016/7/15)  著者:渡辺奈津

    
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