自律神経に優しい環境「ゆらぎ」をつくると疲れにくい! 疲労をためない自然のリズム

エアコンの温度を一定に保った部屋と、温度を適時変化させるゆらぎがある部屋で作業をした場合、どちらが疲れにくいでしょうか? 人間の身体には自律神経があり「ゆらぎ」のある環境だと疲れにくいことがわかっています。


自然環境は常にゆらぎがある

サーカディアンリズム、という言葉を耳にしたことはあるでしょうか。動物の生命活動にはリズムがあり、それがおおむね1日周期になっています。朝起きて、食事をして、というようなリズムの他、体温やホルモン分泌など、生命維持に関することも時間帯に応じて変化しています。そんな一日のリズムを、サーカディアンリズムといいます。

自然環境は常にゆらいでいますから、動物はそれに合わせた本能を持っています。サーカディアンリズムも、自然に同調するように調整されています。しかし、現代のヒトの生活においては、温度も湿度も明るさも一定の場所に長時間いる機会が多くあります。デスクワークはその典型です。

ゆらぎのない環境は疲れやすい?

ゆらぎのない環境というのは、自然界ではありえません。その環境にいると、サーカディアンリズムが乱れ、自律神経の機能が低下してしまいます。国と連動した抗疲労プロジェクトでの実験で、ゆらぎのある環境とゆらぎのない環境それぞれにおいて、仕事の作業効率や疲れ方はどう変わるかを調査したものがあります。

エアコンの温度を一定に保った部屋と、温度を適時変化させるというゆらぎを作った部屋で、同じ作業を行います。その結果、ゆらぎがある部屋で作業したほうが、作業効率が上がり、疲労感も少ないということがわかりました。

ゆらぎは疲労回復に効果的!

このように人工的にゆらぎを作ることは、疲れに対して効果があります。ゆらぎの効果でサーカディアンリズムが本来のように整い、疲れを司る場所である自律神経が機能的に働けば疲れづらくなると考えられるからです。

日常生活の工夫でサーカディアンリズムを整えると、自律神経への負担を軽減でき、疲れにくい身体を作ることができます。

例えば、光の工夫です。朝は、朝日の優しいさくら色の光を足下から徐々に浴びながら目を覚ましましょう。昼は昼光色、そして夜になるにつれ、夕焼け色のオレンジ色の光に変えながら徐々に照度を落とし、寝るときには消える。こんな照明制御を行えば自律神経に負担がかからず、結果として疲れづらくなります。

人間も元は言えば自然界で暮らす動物。科学が急速に発展したからといって遺伝子まで急に進化した訳ではありません。人間の自律神経は、今も自然界に共通する「ゆらぎ」をもっています。例えば、脳波や心拍も自然界と同じゆらぎをもっています。

また、心拍がそのゆらぎを失ったときに突然死が起こったという論文もあります。人間にとって、ゆらぎは自らが有する自然界共通のリズムであり、それを「快適」としているのです。

このように、自律神経に優しい環境「ゆらぎ」をつくると疲れにくくなるので、エアコンの温度設定などできることから「ゆらぎ」を作りだしてみてはいかがでしょうか?

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情報取材先

「日本予防医薬」

    
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