食品添加物とは何か? 食品原料と添加物の見分け方

食品添加物は健康に悪いとはわかっていても、添加物の見分け方がわからず知らないうちに食べていることが多いものです。食品添加物の基本情報、食品原料と添加物の見分け方などを紹介します。


添加物とは

添加物は、「食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によつて使用する物」(食品衛生法第4条)と定義されています。つまり、食品を加工する際に添加するものであって、小麦や米、塩、砂糖などの食品原料とは、明らかに別物ということなのです。食品衛生法は、1947年に定められた法律で、食品行政の要になっているものです。

添加物とは、合成添加物と天然添加物のことですが、ほかに少し意味合いの違う添加物があります。それが、「一般飲食物添加物」と「天然香料」です。

一般飲食物添加物

一般飲食物添加物は、ふだん私たちが食べている食品をそのまま、あるいは成分を抽出して、添加物の目的で使うもので、約70品目がリストアップされています。よく使われているのは、赤キャベツ色素(赤キャベツまたは紫キャベツより抽出された色素)やパプリカ粉末などの色素類、ダイズ多糖類(大豆から得られた多糖類)、セルロース(海藻やサツマイモなどから得られたセルロース)などです。その由来から、いずれも安全性は高いと考えられます。

天然香料

一方、天然香料は、なんと約600品目もあります。植物から抽出されたにおい成分が多いのですが、なかには「ギシギシ」「コロンボ」「シヌス」など聞いたことがないようなものも含まれています。天然香料は、どんなものがいくつ使われても、「香料」と表示すればよいことになっています。

添加物は原則として物質名を表示

添加物の表示は、原則として物質名を書くことになっています。アスパルテームや安息香酸Naなどの具体的な名称が物質名になります。

以前は、これら物質名は表示されていませんでした。「合成保存料」「合成甘味料」「合成着色料」のように、物質名ではなく、用途名を表示すればよかったのです。

しかし、これでは何が使われているのか、消費者には分かりません。そこで、消費者団体などが物質名を表示することを義務づけるように、旧・厚生省に要求しました。そして、1991年、ついに同省は重い腰を上げ、物質名表示の義務化を行なったのです。それ以降、物質名が表示されるようになったのです。

この当時、天然添加物は食品と見なされ、とくに規制は行なわれていませんでした。しかし、天然色素や増粘多糖類などの使用が増えるにしたがって、消費者団体は天然添加物も規制するように厚生省に要請しました。そして、1995年に食品衛生法が改正されて、天然添加物も合成添加物と同様に添加物として規制されることになったのです。

食品原料と添加物の見分け方

「添加物の表示は分かりにくい」という声を耳にします。原材料名欄に食品原料と添加物が一緒に書かれているからでしょう。それらを分けて書けばいいのですが、そうすると添加物をたくさん使っていることが一目で分かってしまうため、食品業界が嫌がっているのです。しかし、簡単に見分ける方法があります。

製品には、必ず「原材料名」が表示されています。これは、JAS法によって義務づけられています。とくに添加物については、食品衛生法によって表示が義務づけられています。原材料は、まず食品原料を書き、次に添加物を書くことになっています。

缶コーヒーの原材料名で考えてみましょう。最初のほうに書かれているのが食品原料で、使用量の多い順に書くことになっています。この製品の場合、「牛乳」が一番多く使われているので、それが一番前に書かれています。

次に「コーヒー」「砂糖」とありますが、2番目と3番目に多く使われているということです。このような形で食品原料が続いて、「デキストリン」で食品原料は終わりです。デキストリンはブドウ糖がいくつも結合したもので、デンプンを分解して作られていて、食品に分類されています。

そして、次の「カゼインNa」からが添加物となります。添加物のなかでは、カゼインNaが一番多く使われているので、最初に書かれています。そして多い順に、「乳化剤」「香料」「酸化防止剤(ビタミンC)」と続き「甘味料(アセスルファムK)」で終わりです。なお、カゼインNaは、牛乳に含まれるたんぱく質のカゼインにNa(ナトリウム)を結合させたもので、粘性を持たせるためなどに使われています。乳化剤は、水と油を混じりやすくする目的で使われています。

食品原料と添加物の表示の仕方は、どの製品でも基本的にはこれと同じです。つまり、まず食品原料が多い順に書かれ、それが終了したら、次に添加物が多い順に書かれるということです。したがって、どこからが添加物かを見極めることがポイントです。それさえできれば、添加物をすべて容易に知ることができます。

加工食品の場合、一般に乳化剤や加工デンプン、調味料(アミノ酸等)などが量的に一番使われることが多く、それらが書かれていたら、そこからが添加物という一つの見方ができます。あるいは牛乳や砂糖など見慣れた言葉が終了して、「●●料」や「●●剤」というあまり見慣れない言葉になったら、そこからが添加物という見方をしましょう。

使用目的が載っている添加物は毒性が強い

添加物は原則として、物質名を表示することになっています。一方、「乳化剤」や「香料」、「酸化防止剤」、「甘味料」というのは、使用される目的を表した用途名です。乳化剤は水と油など混じりにくいものを混じりやすくするもの、香料は文字通り香りをつけるもの、酸化防止剤は食品成分の酸化を防ぐもの、甘味料は甘味をつけるものです。

つまり、酸化防止剤としてビタミンCが、甘味料としてアセスルファムKが使われていることを示しています。このように両方表示することを用途名併記といいます。厚生労働省では、一部の添加物について用途名併記を義務づけているため、このように表示されているのです。用途名併記が義務づけられている添加物は、次の用途に使われるものです。

  • 酸化防止剤:酸化を防止する
  • 甘味料:甘味をつける
  • 着色料:着色する
  • 保存料:保存性を高める
  • 漂白剤:漂白する
  • 発色剤:黒ずみを防いで、色を鮮やかに保つ
  • 防カビ剤:カビの発生や腐敗を防ぐ
  • 糊料(増粘剤、ゲル化剤、安定剤)および増粘安定剤:トロミや粘性をもたせたり、ゼリー状に固める

なお、着色料の場合、添加物名に「色」の文字がある場合、用途名を併記しなくてよいことになっています。たとえば、「カラメル色素」は、「色素」の文字があるので、用途名は併記されていません。着色料と書かなくても、使用目的が分かるからです。

では、重要な点について説明します。それは、用途名併記の添加物は毒性の強いものが多いということです。厚生労働省では、消費者がどんな添加物なのか自分で判断できるように、物質名と用途名の併記を義務づけているのです。

ただし、すべて毒性が強いというわけではなく、なかには酸化防止剤の「ビタミンC」や「ビタミンE」などのように、毒性がほとんどないものもあります。

参考本

「体を壊す10大食品添加物(渡辺雄二)」

    
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