糖尿病が妊娠にもたらす悪影響

妊娠すると産科で糖尿病の検査が行われます。なぜなら、妊婦が糖尿病にかかっていると、妊婦本人だけでなく、生まれてくる子どもに重大な影響が出る危険性があるのです。妊娠が関わってくると糖尿病による問題は深刻なのです。


合併症の危険性

糖尿病の妊婦は、目の合併症である糖尿病網膜症や、腎臓の合併症である糖尿病腎症の悪化が心配されます。また、流産や早産の危険性も高くなると同時に、胎児が出産時に4キロを超える巨大児になって出産が困難になります。さらに妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)にかかりやすくなってしまうのです。

胎児にも悪影響

胎児は、巨大児になるだけでなく、生まれてすぐに低血糖になったり、呼吸困難に陥ったりする危険性が増します。発育不全が見られたり、成長してから肥満する可能性も高くなります。

そして、奇形児の出現率が高くなります。指が6本あったり、目が1つしかない子どもが生まれる可能性が増すのです。正常の人では五前後のヘモグロビンA1c値が、12を超えるような高血糖値の妊婦からは、約40パーセントの確率で奇形児が生まれることがわかっています。

妊婦が糖尿病になる2つのケース

妊婦が糖尿病になるケースには2通りあります。まず、妊娠したことで膵臓(すいぞう)に負担がかかって糖尿病になるケースで、「妊娠糖尿病」と呼ばれます。こちらは出産を終えると糖尿病も治っていくことが多く、例外的に「治る糖尿病」です。

2つ目は、すでに糖尿病である女性が妊娠するケースで、「糖尿病合併妊娠」と区別されて呼ばれます。この場合とくに懸念されるのが、自分が糖尿病であるということを知らずに妊娠してしまうことです。大事な妊娠初期に、妊婦の血糖値が高く推移してしまった可能性があり、胎児への影響が心配されます。

妊娠する前に糖尿病であることを認識していて、血糖値をきちんとコントロールすれば心配はありません。若い女性こそ、しっかりと糖尿病の検査を受けることが大切です。

次は、糖尿病患者が気をつけたい食後の高血糖について説明します。

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参考本

「糖尿病はご飯よりステーキを食べなさい(牧田善二)」

    
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