一人でも自宅で死ねる「孤独死」じゃなくて「孤高死」

一人暮らしの高齢者というと、

「かわいそう」
「大丈夫なの?」

と思われる人が多いかもしれません。でも、終末期の患者さんを一人で自宅に帰すことができる耐性が少しずつ整ってきています。在宅緩和ケア医やソーシャルワーカー、ケアマネージャーと連携してサポート態勢を整え、本人がきちんと死を受け止めていれば、簡単にできてしまうものなのです。


「一人暮らしのお年寄りはさびしい」と思うのは間違い

それまで一人暮らしができていたということは、周囲に支えてくれる人がいたということです。入院するとサポートしてくれる人と引き離され、かえって孤独になってしまいます。

一人暮らしの方の看取りは、ある意味簡単です。ご家族がいる場合、本人とご家族の希望の間で、医療者が板挟みになることが少なくありません。でも、一人暮らしだったら、ご本人の希望だけを聞いてあげればいいのです。

一人暮らしを楽しみ、自宅を愛しているお年寄りはたくさんいます。遠くに住んでいる娘や息子に、「こっちに来て一緒に暮らそうよ」と言われても、好んで一人暮らしを続けていたりします。今の暮らしを変えることが死ぬより怖い。でも、そんな気持ちはご家族や病院スタッフにはなかなか伝わりません。

孤独死はかわいそう?

いえいえ、本人は病院で死ぬほうがよっぽどイヤなんです。死ぬことなんか怖くない、自宅にいられないこと、無理やり病院に入れられることのほうがよっぽどイヤなんです。

「孤独死」という言い方を改める必要があります。孤独死はかわいそうじゃない。一人で立派に自宅で死んだら「孤高死」と尊敬できるような社会になってほしいですね。

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「在宅緩和医が余命1ヶ月と言われたら受けたくない延命治療」

参考本

「穏やかな死に医療はいらない(萬田緑平)」

    
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