「冷え」は痛みの大敵。体を温める5つのポイント

首や肩のこり、腰痛などを悪化させる大きな原因のひとつは冷えです。体が冷えると、末梢の血管が収縮したり筋肉が緊張したりして、血流が悪くなってしまうからです。逆に考えれば、体を温めて冷えを解消すれば血流がよくなって、痛みがやわらぎます。日頃の生活をちょっと見直すだけで血流は改善することができます。ここでは、体を温めるのに効果的な5つの方法をご紹介します。ぜひ普段の生活に取り入れてみてください。


夏のクーラーによる冷えを避けましょう

慢性的な腰痛などがある患者さんは、夏に症状がひどくなることがあります。寒い冬のほうが痛みが悪化したり、ぶり返したりしそうなイメージがあると思いますが、じつは注意したいのは夏です。これは、クーラーの冷えが原因になっていることが多いです。もちろん冷やしすぎもよくないのですが、家の外と室内の温度差が大きいことが痛みに大きな影響を与えます。今は乗り物のなかや建物のなかなど、どこでもクーラーが効いていますから、暑い外から涼しい場所に出たり入ったりするたびに調節するのは大変です。冷やされた空気が部屋の下のほうにたまるので、足もとの冷えにも注意が必要です。

クーラーで冷えた体を温めるには、3つの〝首〟を温めるのがおすすめです。この3つの〝首〟というのは、首、手首、足首のことです。この3ヵ所は太い動脈が皮膚に近いところにあり、気温の影響を受けやすくなっています。この部分が冷えると、ここを通った血液が冷え、その冷えた血液が体をめぐることによって全身が冷えてしまいます。ですから、温まった血液を全身に行きわたらせて体を温めるには、この3つの〝 首 〟を温めると効率的なのです。とくに女性は男性より筋肉が少ないため、体温が上がりにくく、体が冷えやすくなっています。

湯船につかって全身を温めましょう

全身を温めるには、お風呂に入るのが効果的です。夏でも、シャワーではなく、湯船につかって体を温めるようにしましょう。湯船につかるときは、ぬるめのお湯に長めに入るのがポイントです。ぬるめのお湯に、ぽかぽかして汗ばむくらいまでつかると、体をじっくり温めることができます。

手足を温めて全身を温めましょう

手や足を温めるだけでも、体全体をぽかぽかさせる効果があります。なかでも、重力の影響で、ふくらはぎや足先は血流がたまりがちで、むくみやすくなっています。そのため、ふくらはぎや足先を温めたり、刺激したりすると冷えや血流の改善に効果的です。とくに、ふくらはぎは「第2の心臓」といわれ、重力によって下半身にたまった血液を心臓に戻すポンプの働きをしています。

テレビを見ながら簡単にできる方法として、足首をぐるぐる回したり、ふくらはぎを揉んだりしてください。足をほぐしたりすることで体を温めることができます。また、手は心臓に近いため、割と短時間で体を温める効果を得ることができます。手の血流がよくなると、手自体の冷えが解消されるだけでなく、肩こりや頭痛の改善も期待できます。足湯や手湯も効果があるのでオススメです。

体を温める食べ物をとりましょう

食べ物や飲み物は、体を温めるのに重要な役割を持っています。体を温めるためにもっとも大切なのは、バランスよく食事をとることです。不規則な食事、極端に偏った食事は体に冷えをもたらします。インスタント食品ばかり食べていたり、野菜を食べなかったりすると、たんぱく質やビタミン、ミネラルなどの栄養が不足し、体を温めることができなくなってしまいます。血流が悪いので手足も冷えてしまいます。

体を温める性質を持っている食品と、体を冷やす性質を持っている食品があります。食品の性質を知って、じょうずに取り入れていくことも大切です。

体を冷やす食べ物・飲み物としては、
●夏に収穫されるもの(トマト、レタス、きゅうりなどの夏が旬な野菜)
●暖かい土地に育つもの(マンゴー、バナナ、パイナップルといった果実)
●コーヒー、ビール(その他、ウイスキーなども)

体を温める食べ物・飲み物としては、
●地下や寒い土地に育つもの(かぼちゃ、にんじん、たまねぎなど)
●発酵させたお茶(紅茶、中国茶、ほうじ茶など)
●赤ワイン、日本酒(飲み過ぎには注意です)
●生姜、ニンニク

体を締めつけない服装を選びましょう

体を温めるためには服装も重要です。胸もとが大きくあいている服や、ミニスカートなど露出の高い服は体を冷やします。冷えを防ぐために、体を覆う服を着たり、服をたくさん着込んだりするのはいいのですが、体を締めつけるような服装や着方をすると、かえって血流を悪くすることになってしまうので注意が必要です。あまりにも密着感の強い服や、動きづらいほどの厚着は避けるようにしましょう。

また、女性の場合は、ハイヒールがふくらはぎを縮ませ、歩くときに筋肉の動きを妨げるので、血流が悪くなりがちです。歩くときにカツカツという音がでるような感じのハイヒールは、ひざや腰に響き、悪い影響を与えます。若いときはなんともなくても、やがて外反母趾になったりすることもあります。

足のためには、つま先側を少し高くしてふくらはぎを伸ばすようにするのがおすすめです。ふくらはぎの筋肉をほどよく伸び縮みさせて動かすことで、血流をよくする効果があります。そんなふくらはぎを伸ばす簡単な方法をご紹介します。本や雑誌を5冊ほど重ねて7~8センチメートル程度の台をつくり、そこにつま先をのせ、かかとを床につけてまっすぐ立ちます。こうすることでふくらはぎを伸ばすことができます。

まとめ

いかがでしたか?
痛みの大敵「冷え」を避けるため
5つのポイントとセルフケアを紹介しました。

① 夏のクーラーによる冷えを避けましょう
②湯船につかって全身を温めましょう
③手足を温めて全身を温めましょう
④体を温める食べ物をとりましょう
⑤体を締めつけない服装を選びましょう

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参考書籍:河手眞理子著『「痛みの名医」が教える 体の痛みがスッキリ消える』(二見書房)

    
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