ターミナルケア(終末期医療)の問題点と終末期医療の治療選択

患者が助かる見込みのない状況になった時を「終末期」と言います。つまり、これ以上治療しても回復の見込みがない場合です。患者が望む医療を実現するためには、患者が病院側と家族との事前の認識合わせが大切です。ターミナルケア(終末期医療)の問題点と終末期医療の治療選択について紹介します。


終末期医療の問題

末期の医療の選択は、本人に意識があれば本人の意思が尊重されますが、終末期では、患者自身に意識がない場合や判断力がない場合が多いため、実際の医療選択は家族に判断を任せられます。このような場合にターミナルケア(終末期医療)の問題点が起きやすくなります。

・終末期になった時どの医療の選択をするのかを考えたり家族間で話し合うことが少ない
・患者もしくは家族が医師と終末期医療について相談する場が少ない
・終末期において、患者の意思を必ず実行する仕組みがない

これがのことが原因で治る見込みがないのに、延命治療が延々と続くことが多いのが終末期医療の問題となっています。しかし、本人による終末期医療の意思がはっきりとしていればこれらの問題の多くは解決されます。

終末期における治療の選択

終末期における治療の選択は大きく分けて、患者の意志確認ができるかできないかによって対応が異なります。

1. 患者の意思の確認ができる場合

専門的な医学的検討を踏まえたうえでインフォームド・コンセントに基づく患者の意思決定を基本とし、医療を行います。治療方針の決定の際に、患者と病院側が十分な話し合いを行い、患者が意思決定を行います。

最近では、事前に患者本人がリビングウィルを作成し、終末期医療時の治療の選択を伝えることも増えています。事前に患者本人と医療側が終末期医療に関する合意がとれていれば終末期医療に関する大きな問題は起きにくいです。

2. 患者の意思の確認ができない場合

患者の意思確認ができない場合には、終末期医療の問題が発生しやすくなります。なぜなら、家族もしくは医療側が終末期医療の治療選択を判断するからです。患者の意思確認ができない場合は、次の3つの手順で治療選択が行われます。

1. 家族が患者の意思を汲んだ場合には、家族の意思を尊重する。
2. 家族が患者の意思がわからない場合には、患者にとって何が最善であるかを家族と十分に話し合ったうえで、患者にとっての最善の治療方針をとる。
3. 家族がいない場合もしくは家族が判断を病院側に任せた場合には、患者にとっての最善の治療方針をとる。

元気なうちに、どのような終末期医療を受けたいのか家族と話し合ったり、リビィングウィルを作成することが大切です。

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