孤独は幸福である?

孤独であることは良いこととされていません。孤独死などといった言葉が、孤独のネガティブなイメージをより際立たせているといえるでしょう。しかしながら、孤独であることは、考えてみればぜいたくで幸せなものではないか。そうした逆説を提示した本が下重暁子による『極上の孤独』(幻冬舎新書) です。


何が語られているのか?

著者は孤独について、周りに合わせず自分一人で生きていける人と指しています。たしかにどこかにでかけるにあたって、一人では行けないという人は少なくありません。知らないコミュニティに一人で入ってゆく勇気は孤独とも重なるものではないでしょうか。著者は本書で、孤独な人間は集団で騒いでいる人間よりも、一段成熟した人間が到達できるというのです。

ひとつのモデル

ただし、本書に書かれている内容はかなり筆者の実体験や価値観に基づいているものだといえるでしょう。それなので、すべての人に当てはまるわけではないということは認識しておく必要があるかもしれません。ただ、必ずしも仲間がいなくても良いのだと問いかける本はあっても良いのではないかと思います。ただ、著者の孤独を支えているのはある種の経済的な豊かさでもあるわけですから、お金がない人にはおすすめできないということもあります。それでも、「孤独である」ことは「ひとつの生きる姿勢である」という問いかけは、現代人にとって響いてくるものがあるのは確かなのではないでしょうか。

    
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