注意力を集中させる3つのエクササイズ

随意筋を意志のコントロール下に置き、精神力が筋肉の動きをコントロールできるようにする注意力を集中させる3つのエクササイズを紹介します。


1. 注意力を鍛える

椅子をテーブルの前に移動させ、座ります。両手を握り、手の甲を下にしてテーブルに置きます。親指はこぶしの外に出してください。まず、しばらくこぶしを見つめたあと、ゆっくりと親指を開いていきます。このとき、自分のしていることに重大な意味があるかのように、全注意力を集中してください。

次に人さし指をゆっくりと伸ばし、次に中指、というふうに小指まで伸ばしていきます。今度は順序を逆にして小指から順に曲げていき、最後は再び、親指がこぶしの外に出た状態に戻ります。左のこぶしから始め、左右それぞれで5回行ってください。何日かすれば、10回に増やすことができるでしょう。

最初のうちは「退屈」だと思うでしょうが、こういった単調なエクササイズで注意力を鍛えるのは大切なことです。また、筋肉の動きもコントロールできるようになります。言うまでもなく、注意力は手の動きにしっかりと固定していなければなりません。そうでなければ、このエクササイズの価値がなくなってしまいます。

2. 体と心のコントロール

右手でこぶしを握り、人さし指だけを前に突き出した形で膝の上に置きます。次に、指先に注意を集中させたまま、人さし指をゆっくりと左右に動かします。似たようなエクササイズを自分で考えてみてください。いろいろなエクササイズを考えるのも、いい訓練になります。

そのとき忘れてはならないのは、シンプルなエクササイズであることと、動かしている部分に注意を集中することです。注意力はともするとコントロールを逃れようとし、もっと面白いことはないかと探しはじめるでしょう。そこでこのエクササイズの真価が発揮されるのです。定まるべきところに定まってよそに行かないよう、しっかり注意力をコントロールしてください。

こういうエクササイズはシンプルすぎて役に立たないと思われそうですが、効果は保証します。始めてまもなく、筋肉の動きやしぐさをうまくコントロールできるようになり、注意力も大幅に増して、自分のしていることに考えを集中できるようになります。

何をしているときも、これは私の人生における最大の目的なのだと思ってください。あなたが興味をもっているのは今していることだけで、世界中の他のことには何の興味もないと思いましょう。取り組んでいることから注意をそらしてはいけません。

注意力はあなたに反抗しようとするでしょうが、注意力にあなたをコントロールさせず、あなたが注意力をコントロールしてください。反抗的な注意力を征服したとき、あなたは自分が思うよりも大きな勝利を手にしたのです。

自分にとって興味のない、何か身近なものに意識を集中する訓練も大切です。一日も欠かさず実行しましょう。興味のあるものには努力して注意を集中する必要がないので、選ばないでください。あなたにとって興味のないものほど、よいエクササイズになります。少し訓練をすると、面白くないものにも、思いどおりに注意を集中できるようになるでしょう。

集中できる人は自分の体と心を完全にコントロールし、自分の性癖の奴隷ではなく、主人になることができます。自分をコントロールできると、他人もコントロールできるようになります。

意志のパワーをもたない人とくらべると「巨人」と言えるような、強い意志をもった人になれるのです。何かをやると決めたら、すぐに一歩踏み出して実行できるようになるまで、あなたの意志のパワーをさまざまな方法で試してみましょう。

「けっこうがんばった」というレベルで満足せず、全力を注いでください。それができたとき以外は、満足してはいけません。これができてはじめて、あなたは本来なるべき人間になるのです。

3. 集中力で嗅覚を高める

散歩をしたり、田舎のほうにドライブをしたとき、あるいは花畑を通りかかったとき、花や草の香りに集中しましょう。何種類の植物の香りをかぎ分けられるか試してください。次にそのなかから一つを選び、その香りだけに集中します。

これは嗅覚を鋭くするのに大きな効果があります。ただし、この作業にはとくに集中力が必要です。嗅覚を鍛えるときは、香り以外のすべての考えはもちろん、自分が集中している対象以外の香りに対する知覚も、頭から閉め出さなければなりません。

嗅覚を鍛えるエクササイズを行うチャンスは、豊富にあります。屋外に出たときは、いろいろな匂いに注意を払いましょう。あらゆる匂いが空気のなかに含まれていることを感じるでしょうが、何年か後に、このエクササイズを行った状況を鮮やかに思い起こさせてくれるような香りを選び、それに集中してください。

今回紹介したエクササイズの目的は、注意力を集中するためのものです。注意力を高めるためにも実践しましょう!

参考本

「集中力(セロン・Q・デュモン)」

    
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