ミスターこと長嶋茂雄は、数々の名言、珍言で知られる。国民に愛される天然キャラである。そんな彼の人柄がわかるエピソードを紹介したい。
すべてを丸印に
長嶋茂雄は現役時代カレンダーに記録を付けていた。試合に勝った日には大きな丸印を、そして試合に負けた日には小さな丸印を付けていたという。
そう、そこにはバツ印はないのである。ましてや三角もない。あるのは小さな丸印と大きな丸印のみである。
これを遠くから見れば、カレンダーには丸印しか並んでいないことになる。決して負けているとは思わせないし見させない。これこそ究極のポジティブシンキングではないだろうか。
ポジティブに生きる
この長嶋茂雄らしいエピソードは、医学書院から刊行された「坂口恭平躁鬱日記」に記載されていたものである。同書は建築家であり作家である坂口恭平が日常を綴ったものである。
本には躁状態の時の日記と鬱に入った時の日記が代わる代わる記載されている。2段組で300ページ近くある本だがぐいぐいと読ませる。
元は水道橋博士が発行するメールマガジンに連載されていたもので、多くの人目に付くものではなかった。メルマガは月2回のペースで刊行されるが、坂口恭平の連載は時折休載が挟まれることがあった。これは鬱に入っていた時なのだろう。
もちろん長嶋茂雄の丸印エピソードは、躁状態の時に記されたものとなっている。
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