その症状は本当に「うつ」なの? 間違えると危険なうつ症状の理由

精神科や心療内科を受診しても、うつ病症状はまったく改善しないことがあります。特に働き盛りの男性に症状が改善しない人が多く、2~3種類の抗うつ剤を同時に服用している人も珍しくはありません。

一日中憂鬱な気分に包まれている、ほとんどのことに興味がなくなり仕事がはかどらなくなる。仕事が忙しいから疲れるのは仕方ないと思いがちですが、必ずしも精神的な要因ばかりとは言えないようです。


本当に「うつ」?

男性は50歳を過ぎると、男性ホルモンの血中濃度が徐々に低下します。中でも、睾丸から分泌される男性ホルモン・テストステロンの減少が、男性の更年期障害を引き起こす大きな原因となります。テストステロンには外敵から家族を守り、生きる糧を確保するために「外向生理」を維持する役割があります。

テストステロンの減少によって引き起こされる男性の更年期障害は、うつ病の症状にそっくりで判別しづらいのが特徴です。そのため、やる気がなくなる、憂鬱な症状がある場合、まず心療内科に通ってしまう人がほとんどです。精神科や心療内科ではテストステロン値の測定を行わない病院が多く、たいていは抗うつ剤やスルピリドなどの精神安定剤が処方され、服用すると、女性の妊娠時の機能発達に関わるプロラクチンという物質の血中濃度が上昇する傾向にあります。男性の体内でプロラクチン値が上昇すると、性機能低下、うつ病症状の悪化が見受けられるケースが少なからずあるのです。

一方、検査を行いテストステロン値の低下が更年期障害の原因と診断されれば、テストステロンの投与でうつに似た症状は時間をかけずに回復していきます。早い人であれば40歳ごろからテストステロンの低下がはじまります。男性の更年期障害は急激な機能低下が少なく、自覚しにくいのが特徴です。

「もしかして……」と感じた方は、早めに専門医へ相談することが重要です。

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参考本

「男はなぜ女より短命か?(熊本悦明)」

    
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