愛情の量を左右するのはオキシトシン…!?

「人付き合いに興味を持てない。自分は心が冷たい人ではないか」と悩んだことはありませんか。

世の中には甘え上手は人や世渡り上手な人がいるというのに、なぜか一匹狼になってしまう。そんな行動の原因には、実はオキシトシンという愛情遺伝子が関わっているのです。

書籍『考えすぎる脳、楽をしたい遺伝子』の著者でもあり、TV番組「嵐にしやがれ」「プロフェッショナル 仕事の流儀」などに出演した話題の生物学者、長沼殻氏がその遺伝子について解説します。


◆愛情遺伝子、オキシトシンとは

知能を持った生物が、お互いを助け合うような時に関わっているのが愛情という感情です。これは一見心の働きのように見えますが、実は遺伝子から多大な影響を受けているのです。

オキシトシンは、母親が子どもに乳をあげるときに女性ホルモンとして働きます。このホルモンはもともと、それ自体に乳の分泌作用があるのですが、他にも母親の心に深い働きかけをしているのです。それは、搾乳時に善や幸福を感じさせ、子どもとの深い絆を感じさせることです。これが人間の母性と関係しているのです。

◆人間関係にも影響が

近年、オキシトシンは母性だけでなく、異性間や友人間といった人間関係にも影響することがわかってきました。オキシトシンは脳内ホルモンでもあり、その分泌量によって愛情の量が左右されるのです。脳内ホルモンの分泌量、そして脳内ホルモンを受け取る受容体の数は遺伝子によって決まり、それで愛情を感じやすいかどうかが決まります。

甘え上手な人は、オキシトシンの分泌量や受容体が多い人なのかもしれません。一方で、一匹狼気質な人は、この受容体の数が少ないのかもしれません。

◆自分に必要な愛情の量

オキシトシンの数は遺伝子によって先天的に決まるものです。人付き合いに興味が惹かれないのならば、そういう体に生まれてしまっただけのことで、気に病むことはありません。決して、あなたの心が冷たいわけではないのです。

しかし、社会で生きていくためには周りの協力が必要なときがあるでしょう。そんなときには、パフォーマンスとして割り切った人付き合いの仕方を覚えておくと、楽かもしれません。

人によって愛情を感じやすい人と、そうではない人がいます。そして、それはどちらかがいいというわけではありません。
自分が今、どれだけの愛情を必要としているかを考え、どのような行動をするかを決めていけば、人付き合いが楽になるでしょう。

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