体内時計(サーカディアンリズム)と睡眠の関係

人間の生活にはリズムがあり、睡眠は、この「体内時計(サーカディアンリズム)」によってコントロールされています。睡眠の基本である体内時計について紹介します。


体内時計とは

体内時計は、自律神経、免疫、内分泌ホルモンなど、人の生命を維持する機能が、約24時間(実際は約25時間)の周期で変動を繰り返すことです。「概日リズム」「サーカディアンリズム」とも呼ばれます。体内時計は、睡眠や食事の時間のタイミングにも影響を与えています。

体内時計は植物にもある

体内時計は、人だけの仕組みではありません。植物にも体内時計が存在します。夏休みの観察日記で朝顔を観察したことがありますよね? 実は、この朝顔が朝に花が開くのも、体内時計が関係しています。朝顔は、日没から一定時間が過ぎると花を開きます。実験では、太陽が沈む時間より前に真っ暗にすると、夜中に開花します。

体内時計と光の関係

体内時計は、光で調整されます。その光とは、太陽の光です。生物は太陽の光を感じることで体内のリズムを維持しています。もちろん、睡眠も光と密接な関係があります。太陽の光が沈めば眠くなっていき、太陽の光とともに目が覚めていきます。

体内時計はどこにあるの?

体内時計は、両眼の奥に伸びた二本の視神経の束が交差する上に位置する「視交叉上核」とにあります。視交叉上核が光に反応して、体内時計のリズムを作ります。体内時計は、2,500ルクス以上の光に反応すると言われています(雨の日でも太陽の光は5,000ルクス以上ある)。最近では、体内時計は視交叉上核だけではなく、皮膚や肝臓など様々な場所にあることがわかっています。

体内時計を調節するメラトニン

メラトニンは、睡眠のリズムをコントロールするホルモンで、日没後に分泌量が増えていきます。メラトニンの分泌量が増えると眠気が強くなり、睡眠に入ります。朝が来ると、太陽の光を視交叉上核が感知するとメラトニンの分泌量が減り、目覚めます。メラトニンが減ることで眠りが浅くなっていきます。起きてから14~16時間ぐらい経つとメラトニンが再び分泌されていきます。その2~3時間後ぐらいに、一番眠りやすい状態になります。このように、メラトニンは太陽の光をもとに睡眠を調節しています。

体内時計は狂いやすい

体内時計は、太陽の光で管理されています。しかし、現代では電気があるため、夜になっても明るいですよね。それ以外にも、テレビ、パソコン、コンビニなどいたるところに強い光があります。しかし、体内時計は光で管理されているため、本来光がないはずの夜にこれらの強い光を浴びると体内時計は狂ってしまいます。

人工的な夜の光による体内時計の乱れが続くと、体内時計は、正しい体内時計の時間からどんどんずれていきます。その結果、睡眠障害である「概日リズム障害」になってしまいます。体内時計をコントロールするためにも、朝起きたら太陽の光を浴び、夜は強い光をなるべく避けるようにすると体内時計が正しく動き、適切な睡眠をとることができます。

12時間と90分周期の体内時計

体内時計は、24時間周期のサーカディアンリズムだけでなく、12時間周期のサーカセミディアンリズム、90分周期のウルトラディアンリズムなどがあります。お昼ごはんを食べた後は眠いですよね? これはお昼ごはんを食べたからではなく、12時間周期のサーカセミディアンリズムが眠気の周期に入っているからです。また、夜でも眠かったのに急に眠気が覚めるときがありますよね? これは90分周期のウルトラディアンリズムの影響です。

このように体内時計は人間の睡眠に大きな影響を与えています。

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参考リンク

「睡眠周期を理解しよう!」

    
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