昼食後に眠くなる本当の理由

「ランチを食べたあとに眠い」
「昼休み明けは眠くて仕事ができない」

そんな経験ありますよね。なぜ昼食後に眠くなるのでしょうか? 昼食後に眠くなる本当の理由を紹介します。


食後に眠くなるのはなぜ?

「食後に眠くなるのは、食べた物を消化吸収するために胃や腸に血液が集まり、その分、脳への血流が減るから。脳に十分な血液が行かず、その分、脳の働きが弱くなり眠くなる」

一般的にはこれが食後に眠くなる理由と言われています。たしかに食事をすると、胃や腸などの消化器官の血流量は、通常の1.5〜2倍程度に増えます。ただし、脳の血流量にはそれほど変化が見られません。増えた血流は腕や足などの筋肉から融通してもらうからです。

食物を摂取したあとは消化吸収を促進するために、胃や腸に血液を集めなければなりません。そこで脳が、「お腹がいっぱいになった→しばらくじっとしよう」と判断し、体の各部に司令を出します。いつもどおりに動き回っていたのでは、筋肉に血流が回ってしまい、消化器官に血液を融通できないからです。

これは、ほぼすべての動物に、生来備わっている生存本能のひとつです。脳に「お腹がいっぱいになったこと」を知らせるのが、満腹ホルモン「レプチン」です。レプチンの主な役目は、大脳の奥にある「視床下部(自律神経とホルモンの調整)」に働きかけ、食欲を抑えると同時にエネルギー代謝を促進させます。

このときに「しばらくじっとしよう」と脳が判断しているのではないか。そう考えられています。しかし、それが直接「眠気」や「睡眠」につながるのでしょうか?

ご飯を食べなくても眠気のピークはくる

ご飯を食べても食べなくても、午後に一度、眠気のピークがおとずれます。昼食を食べたあとに眠くなるのはなぜでしょうか。それは、「昼食を食べたあとの時刻」と「眠気のピークの時刻」が重なっているからです。眠気のピークは、1日に2回おとずれます。1回目は夜中の2時から明け方の4時頃にかけて、もう1回はお昼の2時から4時頃にかけてです。

昼食をとるのは、おそらくお昼の12時から2時の間ぐらいでしょう。すると、お昼を食べてしばらくすると眠気のピークがやってくることになります。つまり食事をしたあとに眠気に襲われることになる。これが昼食後に眠くなる本当の理由です。この眠気のピークに影響を与えているのがサーカセミディアンリズムです。

参考リンク

「サーカセミディアンリズム」

もちろん、これは朝型の生活をしている人の話であって、明け方に眠って昼に起きるといった夜型の生活を送っている人の場合は、眠気のピークがその分だけ後ろにずれこみます。

眠気が強くなってくると、脳のパフォーマンスは低下します。午後2時から4時頃にかけては交通事故の発生率が増加するというデータがあります。またあるガス会社の報告によると、検針員によるメーターの読み間違いもこの時間帯だけ高くなるそうです。それだけ眠気と日中のパフォーマンスは密接に関係しているのです。

朝型生活の人が、昼食後に眠気のピークがやってくるのは、サーカセミディアンリズムが原因です。体内時計による睡眠の周期が、昼食後に眠くなる本当の理由だったのです。

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参考本

「脳も体も冴えわたる 1分仮眠法(坪田聡)」

    
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