夜中に叫ぶ「夜驚症」の原因と治療方法

睡眠中に歩きまわる「夢遊病」以外にも、夜中に叫ぶ「夜驚症」という睡眠障害があります。こちらもノンレム睡眠中の睡眠障害です。では、「夜驚症」を紹介します。


夜驚症

夜驚症(やきょうしょう)は、睡眠驚愕障害ともいい、眠っている途中で、突然、恐怖の叫び声をあげることを繰り返すもので、強い恐怖と混乱にとらわれており、落ち着かせようとしても、こちらの言うことが耳に入らず、しばらく混乱が続き、多くの場合には再び眠ってしまいます。

翌朝起きたときに、そのことを尋ねても、本人はまったく覚えていないか、ぼんやりとしか記憶がありません。毎晩のように繰り返され、ときには一晩に何度も起きることもあるため、家族のほうが困り果ててしまうということが多い睡眠障害です。

夜驚症も夢遊病と同様、レム睡眠ではなく、ノンレム睡眠で起きると考えられており、そのため夢を見たというよりも、もっと生理的で情動的な恐怖にとらわれた状態です。何か悪い夢を見たのかと尋ねても、思い出せないのです。

悪夢がレム睡眠で起きるのと、その点が違っています。かなり深い眠りにあるため、落ち着かせようとしても意識はもうろうとしたままで、そのまま睡眠に戻っていきます。

夜驚症の原因

夜驚症の原因は、脳波の異常、不安、緊張などの感情が影響されていると考えられていますが、直接の原因はまだよくわかってはいません。

夜驚症の治療方法

夜驚症は、ノンレム睡眠で起きます。そのため、ノンレム睡眠の多い、睡眠の最初の三分の一の時間で起きやすくなります。いずれも、目覚めさせようとすると、かえって興奮や混乱を強め、逆効果になりやすいです。また、翌日、本人に自覚させようと、前夜のことについて「話し合い」をすることは、かえってストレスになり、本人の自己評価を低下させかねません。

そのため、十分な睡眠をとり、早めに眠る習慣をつけることが、治療改善につながりやすいです。また、夜驚症は、睡眠の最初の三分の一の時間で起きやすいので、午後9時までに眠るようにすれば、家族も対処がしやすくなります。夜驚症は大部分が自然軽快するので、夜驚症だけのは、薬物療法は行わないことが多いです。

大きくなれば自然と夜驚症は治ることが多いので、経過を見ることも大切です。

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参考リンク

「睡眠周期を理解して質の高い睡眠を! レム睡眠とノンレム睡眠」

参考本

「人はなぜ眠れないのか(岡田尊司)」

    
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