電子全集とは何か?

文学全集は、その作家の作品を網羅したものであり、ファンならば持っておきたいアイテムです。しかしながら、全てが載っているため分厚く、かさばるのも問題です。

電子全集を持つ

そんな全集のジレンマを一気に解決してくれるものが電子全集です。その作家の全作品が電子データでコンプリートできるので便利なアイテムです。特に小学館は多くの電子全集を刊行していることで知られ、代表的な作家だと中上健次、開高健などがいます。

エッセイも網羅

中上健次は、自らが生まれ育った被差別部落を路地と呼び、その世界における濃密な人間関係を、濃厚な文体で描き出しました。それぞれの作品の登場人物たちが重なる、サーガと呼ばれる物語も話題となりました。その一方で、サブカルチャーや時事ニュースに関しての多くのエッセイや対談を残していたことでも知られています。その膨大な文章が全集では網羅されています。さらに、中上健次は1992年に46歳の若さで没しますが、それ以前に複数の雑誌に未完結の小説を記していたことでも知られます。そうした未完の作品についても本作ではすべて収録されていますので、まさに中上健次の入門編としてだけではなく、全作品網羅を目指すコアな読者にとっても最適な全集であるといえるでしょう。