ニッチを目指すクリエイティブ論

何かクリエイティブなことがしたいけれども、誰しもに訴えかけるようなエンターテイメントはなかなかできそうにない。どうすればいいのだろうかといった思いを抱いている人は少なくないでしょう。そうした人におすすめなのが岡宗秀吾による『煩悩ウォーク』(文藝春秋)です。


フリーランスで活躍

著者は、青春モノを得意とするフリーランスのテレビディレクターです。もともとは学歴もコネもない中から、地方から東京へとやってきて業界の仕事をゲットした実体験が記されています。そのような立場は、ほとんどの人と共通するのではないでしょうか。はじめから何かを持っている人はいません。持たざる者であるからこそ、あがくのだと言えます。

幼少期の体験も

さらに本書はテレビディレクターとしての活躍や実体験ばかりではありません。著者の幼少期の体験なども記されています。それらの話も、ユーモアが溢れるものです。これは、決して特別な体験というわけではないでしょう。人に何かを伝えるにあたって、誰でも面白みを見出すことができるという勇気を与えてくれる本だと言えますね。もちろん、こういう本はその人にしか有効ではない処方箋といったものを感じさせるものも少なくありません。しかし本作はなるようになった、そうとしかいいようがない体験が記されていますので、共感を得ながら読むことができるでしょう。

    
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