「必読書150」とはなにか?

現在、教養といったものは、ほとんど注目されることがなくなりました。大学生であるからといってなにか難しい本を読まなければいけない、古典的な名作を読まなければいけないといったオブセッションは、ほとんどなくなってきているのではないでしょうか。それでも、15年ほど前には、そのような教養の残滓というべきものがありました。


必読書150

そのような2000年代はじめの教養文化の一端を窺い知ることのできる本が『必読書150』(太田出版)です。本書は近畿大学の教員であった柄谷 行人、岡崎乾二郎、島田雅彦、渡部直己、浅田彰、奥泉光、スガ秀実が、それぞれ外国文学、日本文学といった小説作品はもとより、哲学や社会学、文化人類学といった人文社会科学の本に関して1ページずつ紹介しています。もちろん、これは本のあらすじ紹介といったものではありませんので、実際にその本を手にとって読む必要があります。

何冊読んだか

名前だけ知っているようなものから、誰もが知る名作まで網羅的な内容です。さらにほとんどの著作が文庫化もなされていますし、最低限大学の図書館にはある本が並んでいるので、大学生のお小遣いであったとしても手の届く範囲であったことは確かでしょう。もちろん、これ以上に面白い本はあるわけであり、まずそうしたたぐいの本を読みたいのだけれどもどこから読めばいいのかわからないといった思いがある人に向けての本であったといえるでしょう。実際、そうした思いを抱えていた人は多いようで話題になった本のひとつです。

    
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