The Art of Loving -「愛」への3つの誤解-

『The Art of Loving』……翻訳すると「愛する技術」。日本語版では「愛するということ」と、「愛する技術」よりも抽象的な題名になっています。「愛する技術」を記したのはエーリッヒ・フロム。社会心理や精神分析を生業とし、哲学も手掛けるドイツの研究者です。彼曰く、「愛するには技術が必要。それは後天的に身につけることが出来る」という。「愛」とは摩訶不思議なものでも、言葉にできないものでもありません。今回は「愛」への3つの誤解を紹介します。「恋は下心で〜、愛は真心なんだよ〜」という何十年も繰り返されてきた言葉の先に行きたい人は必見です。


3つの誤解

1. 愛の問題を「愛する」ではなく「愛される」という問題としてとらえている事

1つ目の誤解、「愛」は「愛されること」と思っていませんか?どうすれば愛されるか、愛される人間になれるのかと考えていないませんか?「愛」は「愛する」ことでもあるのです。

2. 「愛せない」のは対象の問題であって、能力の問題ではないと思い込む

2つ目の誤解、「愛を相手の問題」と捉えてはいませんか?「愛するにふさわしい相手がいない」「良い出会いがない」と言う人は、「自分が相手を愛する能力がない」ことを棚の上に上げてはいませんか?。

3. 「恋に落ちる」という最初の体験と「愛している」という進行形の状態を混同している事

3つ目の誤解、「恋に落ちる」と「愛している」を混同していませんか?人は恋に落ちるとき一生で一度の出会いかもしれないと感じます。そのときはまだ「恋に落ちた」だけにも関わらず。

成熟した愛

「愛」というのは「ありのままである」という幻想が強く、人を努力から遠ざけてしまっている傾向があります。「愛」とは鍛錬によって身に付けるべき技術で、それには継続的な努力と鍛錬が必要です。

もちろん自分自身が「愛するに足る人間かどうか」ということも忘れてはいけません。こちらから愛するだけの、一方通行の「愛」は「愛」ではないのです。

「孤立を克服し、孤独の牢獄から抜け出したい気持ち」は人間の根源たる欲求です。そのために2つの気持ちを1つに重ねる「愛」があるのです。パートナーを正しく理解し、「愛」に消化させるための技術が本書にはあります。

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