「早い・安い」だけを求めていては、満足のいく家づくりはできない

 設計プランが固まると工事を進めていきます。
 注文住宅とハウスメーカーのつくる家づくりの工法の違いをご紹介します。
 今回は、成功する家づくりの流れに沿った完成までのプロセスをご紹介します。


注文住宅の「木造軸組工法」って、どんな工法?

 工務店では、「木造軸組工法」といって、木の柱や梁で家の骨組みをこしらえることからはじめるので、時間がかかります。
 木造軸組工法というのは日本に昔から伝わる家づくりの工法で、木の柱や梁、どだいなどで骨組みを作ることが基本です。柱と柱の間に、「筋交い」と呼ばれる材を斜めにかけ渡します。
 この「筋交い」によって強度を増し、耐震性を高めます。

ツーバイフォー工法って、どんな工法?

 ツーバイフォー工法は壁で家の構造を支えるもので、壁工法ともいいます。木造軸組工法の場合と比べると、壁工法で用いる柱は3分の1程度細いので、強度や耐震性は果たして十分なのだろうかと疑問が残ります。

軽量鉄骨壁工法って、どんな工法?

 普及しつつある軽量鉄骨壁工法では、「鉄は木より強い」、「鉄は断熱性が高い」、「火事になっても鉄ならば燃えない」とか間違った情報まで広まっています。
 鉄は熱伝導率が高いので、夏の直射日光を浴びれば、温度は急上昇します。また、火事になった場合などは、火にあぶられて暑くなり、また柔らかくなり、強度が著しく低下します。
 木造住宅は一見燃えやすいように思われがちですが、燃え尽くして倒壊までに時間がかかります。

完成までのプロセスを紹介

 家づくりは、次のような流れに沿って進行するとうまくいきます。
①資金計画を立てる
②予算を明確にする
③施工業者の決定・土地契約
④設計プランを練る
⑤工事契約(建物請負契約)
⑥着工式・地盤調査と土地造成
⑦地鎮祭
⑧基礎工事着工
⑨棟上げ
⑩屋根・外装・断熱・窓・床・配線・配管
⑪内装
⑫工事完了
⑬引き渡し
⑭引っ越し・入居
 引き渡してから3ヵ月後、定期点検担当者が大工を伴って訪問し、何か不具合がないかチェックして、住み心地についてお話を伺います。その後も毎年、20年間にわたって定期点検を実施、必要に応じてアフターメンテナンスを行います。

着工式とは

 工事着工の前に行う「着工式」は、家づくりに関わるスタッフがお客様と顔合わせをし、家づくりに対するお互いの思いを伝え合います。
 お客様のほうでも、家づくりに至るまでの想いや気持ちをお話しいただくことにより、奥様は思わず感激の涙、工事関係者ももらい泣きしてしまうこともあります。
 こうしてご家族のストーリーにふれることにより、気持ちの入った仕事ができるようになります。

地鎮祭とは

 ご家族と担当スタッフ一同が立ち合い、工事の安全を祈願する「地鎮祭」を神職に執り行っていただきます。その後に、基礎工事に取りかかります。
 土地を浄めるためのお祓いをしていただき、
 「ここに良い家を建てて家族が末永く暮らせますように」
 と、土地の神様にお願いをしましょう。

棟上げとは

 家を支える土台となるコンクリートの基礎工事が完成し、家の骨組みである柱が建つと、家の全体のカタチが見えてきます。このタイミングで、「棟上げ式」を行います。これも地鎮祭と同様、基本的に施主の方々が執り行うものですが、賑やかで楽しいイベントです。
 棟木にご家族の名前を筆で書き込んでもらったり、「家内安全」など好きな言葉を自筆で記していただいたり、記念写真を残したりして、お家の一番高い棟木に納めます。

施工期間中の見学

 棟上げ式の後も、何度も自由に現場へでかけ、担当の設計士、現場管理者が立ち会い、工事状況を確認することができます。
 現場を見て、「ここにちょっと棚がほしい」とか「やっぱり壁の色を変更したい」とか、さらなるご要望があった場合は、臨機応変に対応できます。

完成と引き渡し

 待ちに待った完成です。
 引き渡し式を行い、検査結果や保証について、また今後のアフターメンテナンスなどについて担当者から詳しく説明されます。
 引き渡しのセレモニーは、玄関前に紅白のテープを張り、施主の皆さんにテープカットしていただきます。そして、工事期間中とは異なる鍵を施主に渡され、ご自身で玄関扉を開けてもらいます。我が家へのはじめての入場の瞬間に工事に携わったスタッフなどがそろって立ち合います。

20年間無償定期点検

 引き渡しから3ヵ月後、定期点検担当者が大工を伴って訪問し、何か不具合がないかチェックして、住み心地についてお話を伺います。その後も毎年、20年間にわたって定期点検を実施し、必要に応じてアフターメンテナンスを行います。

経年変化にも柔軟に対応できる家

 たとえば、「経年変化」といって。柱に用いた記が乾燥して縮むため、柱と壁の間にほんの少しだけ隙間ができることがあります。そうした隙間をコーティング材で補修したり、壁や床のちょっとした染み落としなど、定期点検の日にその場でぱっと補修できます。
 そうした変化に柔軟に対応できる家、永く飽きのこない家、愛着の感じられる家づくりをなさってください。

まとめ

 設計士との直接の対話から、自分の求める最適な設計プランへ。工事着工から完成まで5ヵ月かかります。
 ハウスメーカーが手掛けるツーバイフォー工法や軽量鉄骨壁工法と、工務店が手掛ける木造軸組工法をご紹介しました。
 また、家づくりの完成プロセスを時系列でご紹介しています。
参考書籍『100年安心できる! 「いい家」の建て方』ぱる出版 著者:谷口弘和

    
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