賃貸派なら公共住宅を視野に! 知っておきたい公共住宅の種類

賃貸VS持ち家論争はいつまでも尽きることはありません。死ぬまで賃貸派なら、老後の賃貸物件確保まで考える必要があります。今回は、賃貸派が知っておきたい公共住宅の種類について紹介します。


公共住宅の種類

「公共住宅」には、大きく分けて、「公団住宅」、「公社住宅」、「公営住宅」の3つがあります。また、国や地方公共団体が家賃の一部を補助する、民間の「高齢者向け優良賃貸住宅」も合わせておさえておきましょう。

1. 公団住宅

「公団住宅」は、都市再生機構(旧日本住宅公団)という独立行政法人が供給している中堅所得者を対象とした賃貸マンションで、「UR賃貸住宅」、「都市機構賃貸住宅」などとも呼ばれています。

最低収入に制限があり、グレードの高いマンションをそれなりの家賃(民間賃貸住宅より1~2割安いイメージ)で貸しています。先着順で受け付けており、築年数が経っても家賃がなかなか下がらないので、新しい物件の方がお得です。

敷金は3ヶ月分。契約は1年ごとに自動更新。民間賃貸住宅と比べると、礼金、更新料、仲介手数料、そして保証人も不要です。なお、家賃基準で、一定額の年間所得証明か、定年後などで所得がない場合は現金や貯蓄が必要という条件があります。貯蓄の場合は、家賃の100倍といった条件を満たす必要があります。

2. 公社住宅

「公社住宅」は、勤労者のために良好な集合住宅および宅地を供給する地方住宅供給公社の住宅で、活動内容は、基本的には公団住宅と同じです。敷金は3ヶ月、礼金は不要。最低収入に制限があります。

家賃は、収入にかかわらず定額で、3年に1回家賃を見直す場合があります。住宅に困窮するなど、一定の要件を満たす世帯の随時募集制度に登録すると、対象住宅に空き家が出た場合に入居が決定されます。家賃は民間賃貸住宅に近いイメージで、保証人も必要です。

最近は「特定優良賃貸」をおもに扱っており、自治体指定の物件に入居する際に、収入に応じて家賃補助(1~3割)されます。倍率は20倍程度と言われています。

3. 公営住宅

「公営住宅」は、もっとも数が多く、住宅に困窮する低所得者のための住宅で、都営住宅や県営住宅、町営住宅など、地方公共団体が供給するものです。敷金は3ヶ月分、礼金は不要。家賃水準は、民間賃貸住宅の半分程度。一定基準以下の所得であることが要件で、家賃は所得によって6区分に分かれています(毎年所得審査が必要)。

倍率は20倍以上と言われていて、民間賃貸住宅に住みつつ、あちこちの物件の抽選に申し込みし続けて、当選したら引っ越すという人が多い感じです。

入居世帯は、原則として同居親族がいることを要件としていました。しかし、近年、高齢者については、政策的に「単身入居も可」とするなど入居要件の緩和が行なわれてきていますので、高齢者で収入が少なければ、視野に入るのはおそらくこの公営住宅です。

築年数が古いものも多く、物件にもよりますが、「防音になっていない」、「床がベコベコ」、「5階建てでもエレベーターがない」、「配管に虫が巣くっている」など、入居者の不満の声も聞かれています。このため、申し込む場合はよく調べてからにするとよいでしょう。

4. 高齢者向け優良賃貸住宅

最近注目されている「高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)」についても、知っておきたいところです。これは、「高齢者の居住の安定確保に関する法律」に基づき、高齢者が安心して暮らせる良質な賃貸住宅として、地方公共団体が認定・助成を行なうものです。一定の広さを確保し、身体機能に対応したバリアフリー設計・設備、金融通報システムなど、高齢者に配慮した賃貸住宅です。

入居資格は、東京都の場合、原則として都内在住の60歳以上の単身者または夫婦で、配偶者のどちらかが60歳未満でも問題ありません(入居資格は、区市町村により在住要件を課すなど多少条件が異なります)。

区市町村が国と都道府県の補助を受けて、建設費と家賃の一部補助を行なっていますので、高い満足感のある物件に、割安な家賃で入居することができます。ただし、申込本人の平均月収額が、原則として機構が定める基準月収額以上であることが条件です。

申込みは、郵送・インターネットで受け付け、月1回の抽選で当選者を決定する仕組みです。人気が高く満室の物件も多いので、セカンドライフでの住まいとして検討するなら、こまめな情報収集が必要。自治体の住宅相談などで、空き室情報のチェックは必須です。

高齢になると賃貸物件を借りることができないこともしばしば。ある程度の年齢を見越して公共住宅に引っ越しすることも考えたほうがよいでしょう。

参考本

「マイホームを買うメリット・デメリット本当のところズバリ!(竹下さくら)」

    
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