大事件だらけ!不法入国外国人賃貸マンション業騒動記!(2)

これは、外国人専用賃貸マンション業をはじめた不動産業者・S氏の経験談だ。
観光ビザで入国し、不法就労を続ける不良外国人たちを食い物にするのはいいが、お国柄の違いか、とんでもトラブルばかり。
日本人にとってはなんでもないことが大事件になってしまう、騒動の数々を今日は、とことん語ってもらいたいと思う。


ニッポン人ヤッパリ鬼ネ!!

それからオレは、知り合いの華僑に頼んで、

《保證人紹介!》
《住房斡旋!!》
《査証失效也商量給!(ビザ失効もご相談下さい)》

など保証人・入居者募集のチラシを中国語で作り、大阪中心地の人目につく繁華街の電信柱やフェンスに張りめぐらした。
旧知のヤクザから手に入れたトバシの携帯5台と、架空名義の口座3つで住宅契約代行業者を開業させる。
反応はすぐにあった。電話をしてきた連中のほとんどがビザ切れで就労している男女である。

「はい、もしもし…」
「金ハ稼イデルカラ、何トカシテクレ!!」

まずはじめの客は、鄭という湖南省出身の男性中国人。オーバーステイで、違法中国エステ店の副店長として3年働いている。

「ノープロブレム! ウチは入居書類だけじゃなくって借りる部屋も紹介して、すべての手続きをこっちで全部やるから!!」

名義人と保証人費用10万の金を振り込ませ、ニセ書類作成。ウチの不動産会社で木内の物件を借りたことにして、適当に書いた契約書を送る。

そのあと、本人と会い、オレが部屋の前で敷金・礼金40万円+家賃13万円と部屋のキー引き換えにする。通常の賃貸料の5割増。オレがやることはこれだけ。
この時点で保証業者とウチの会社は無関係ということにしておくのがミソだ。オレが同一人物だとは思っていないだろう。

「アリがとウ…助かりマシタ…」

中国人と悟られないように気を使いながらの感謝の言葉。しかしそれも4ヶ月まで。そこからはオレと木内の最後の仕上げだ。

「曽根さん! アンタの保証人、実在してないやないか!」
「ワタシ、分カラナイ!」
「が、外国人?! Sさん、おたくにこんな不備があるんなら、私ももう管理は任せられへんよ!!」
「そ、そんなぁ!! アナタ本当に曽根さんですか?!」
「……」

目が泳ぐ鄭。ポリス沙汰…そればかり考えているだろう。ダメ押しの木内の言葉。

「身分証明書を見せてもらおうよ、この人が誰か! 絶対にその曽根とはいう人とは違うだろ! 勝手に私のマンションで暮らして!」

ええ演技しよるなぁ~木内! 鄭が今にも卒倒しそうなると、オレが割って入る。

「まぁまぁ…。保証金も家賃も滞納してるわけじゃないんですから…。どなたかは知りませんが、明日中に退去してください!! 契約違反ですから! 警察を呼びますよ!!」

叩かずともホコリが出る体の連中は、すぐさま荷物をまとめて逃げ帰る。敷金・礼金の40万はごっそりこちらのものに…。
この期間で部屋を回転させれば、かなりの稼ぎになる。案の定、この手を使い、1年で15室を3回転。約1800万円を連中から毟り取った。もちろん家賃収入は別だ。

「ニッポン人ハ、私達ヲドコマデ苦シメル! ヤッパリ鬼ネ!!」
「私達、家族ハコレカラ、ドウスル??」
「ホントニ、住ムトコ無イ!! 明日カラ公園カ?」

違法に人の国に居座って何言うとるや。彼らの嘆きが金に化ける。オレたちは言葉を聞くたびに、悦に入った。

青龍刀で夜の街を追い掛け回される

その後も順調に商売は転がったのだが、突然暗雲が立ち込める。
中国系のフリーペーパーに読者投稿が複数寄せられ、ウチへの反響が鈍った。
口コミ力とは恐ろしいもんだ。その頃から、頻繁にケータイにおかしな電話がかかってくるようになった。

「……」
「もしもぉ~し! なんじゃさっきから! 返事くらいせんかい!!」
「中国人、バカニスルノハ許サンカラナ…」

低く押し殺した声に少しビクついたが、こんな脅しで引きさがるオレ様でもない。

「来るんやったら、来てみんかい!!」

その挑発するセリフが決定打になった。
後日、キッチリと振り込みもしてきた上客と判断した男に部屋を紹介したときのこと。

「契約はこれで完了ですんで。もうここがあなたのお部屋ですよ、“藤崎”さん!」
「私、“陳”…。オマエ、舐めテル、二度ト、口ヲ利ケナクシテヤル…」
「は、はぁ?? 何を言ってるんです、藤崎さん!」

男の裾から伸びる針のような凶器。光がヒュッと頬を掠める。こ、怖っ!! う、うわぁぁ~!!

オレは、マンションのドアを開け、逃げ出した。エレベーターを使わずに階段を駆けおりる。た、助けてくれぇ~!! 

マンションのエントランス前に1台の古いバンが…。そこから、でかいステンレスの板を持った連中がゆっくりと降りてきた。ひょっとして、あ、あれって、せ、青龍刀ってやつ?! こ、殺される…。

猛ダッシャで国道へ逃げるオレ。追いかけてくるチャイニーズ軍団。

オレは、半ベソでキタの街を全力疾走。おかげで、命辛々なんとか自宅に帰りついた。か、勘弁してぇ~!!

(丸野裕行)

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