歴史を紡ぎ、さらに新しい時を刻む…そんな魅力あふれる兵庫へ『神戸・兵庫おさんぽマップ』をもって出かけ

天空の城、大河ドラマ、姫路城の修復など、今まさに話題となっていて、歴史や城に興味がある人であれば、ぜひとも足を運んでいただきたいのが兵庫県です。

修復作業が終盤へ向かい、このほど大天守を覆っていた素屋根が外されて真っ白な姿を現した姫路城。天守内部が公開されるようになるのは2015年春の予定ですが、徐々に全貌を明らかにしていきながらも、一番美しい状態を見られるのはまさにこれからです。また、大河ドラマの主人公・黒田官兵衛とのゆかりが特に深い姫路では、官兵衛に関連する展示が行われている施設や、限定メニューを出す飲食店があるなど、今とくに「熱い町」のひとつでしょう。


天空の城

そして兵庫県北部、但馬地方にあるのが、近年、人気急上昇中の竹田城跡。“天空の城”の異名を持つこの城は、9月から11月頃にかけての早朝に気象条件がそろえば、雲海の上に城の石垣が浮かび上がるように見えることもあります。雲海が出やすい晩秋ではなくても、一度はその絶景を見てみたいという観光客が後を絶ちませんが、訪れる際には歩きやすい靴で行くことを忘れずに。

城跡がたくさん

兵庫県内には、国の史跡に指定された城跡・砲台跡が21ヶ所あり、その数は国内トップクラス。姫路城や竹田城跡も含め、三木(みき)、赤穂(あこう)、篠山(ささやま)、出石(いずし)など、価値ある城跡のみならず、散策したくなるような趣深い城下町が多いのも兵庫県の特徴といえます。

国の史跡に指定はされていない城跡ですが、おすすめしたい城下町を挙げるなら、姫路から列車で20分ほど西へ進んだところにある龍野(たつの)。揖保川(いぼがわ)沿いにあるこの町は、素麺やうすくち醤油などが名物で、童謡「赤とんぼ」を作詩した三木露風の故郷としても知られています。商家が立ち並ぶ町並みも美しく、山田洋次監督の映画『男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け』の舞台にもなった場所。ふらりと入ったカフェでそのロケ地のことを聞いてみたら、とても丁寧に教えてくれるような人の温かさが息づいているのも、龍野をお勧めする理由のひとつです。

兵庫といえば? もちろん神戸!

そして、兵庫県の観光について抜きには語れないのが、もちろん神戸。

幕末の開港以降いち早く異国文化が取り入れられ、建築物から食に至るまで、常に新しい歴史を築いてきました。異人館もあれば中華街もあり、ちょっとレトロな商店街があるかと思えば夜景の美しいハーバーランドもあるという、六甲山と大阪湾に挟まれた狭い場所にこれだけ特徴ある魅力が詰まっている町も、実に楽しみ甲斐があります。

元町の南側、栄町通や海岸通といったエリアには、レトロなビルの中に個性豊かな雑貨を扱うショップなどが数多くあり、その洗練されたセンスに“神戸らしさ”を感じてみるのもいいでしょう。また最近では三宮駅の南東側、磯上公園の周辺に新しい飲食店なども増えていますので、この界隈で新しい店を発見してみるのも楽しいかもしれません。

明石もお忘れなく!

「新しい」といえば神戸のお隣、明石(あかし)も一度は足をのばしておきたいところです。子午線が通る「時を刻む町」として広く知られていますが、神戸は何度も訪れていながらも明石へは行ったことがないという人は多いようです。そんな明石の駅の南側には、魚の棚(うおんたな)という活気に満ちた商店街があります。そこに軒を連ねる鮮魚店へ昼過ぎに行くと、「昼網」と書かれた札が付けられた名物のタコや魚が並んでいます。

この「昼網」というのは、明石ならではの昼市という独特な時間に行われる競りで扱われたもので、要は水揚げされたばかりの魚介である証です。これらの魚はその日のうちに阪神エリアへ運ばれるため、大阪や神戸で昼網のものを扱う飲食店で味わえばその新鮮さは間違いありません。ただ、より新鮮な昼網を味わいたいなら明石へ足を運び、そのおいしさを確かめてみるのもいいでしょう。

『神戸・兵庫おさんぽマップ』

ブルーガイド編集部・編 本体価格602円+税

    
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