アジア旅行を漫画で読む

アジアのバックパッカー旅行というのは、時間があるならば誰もが憧れるものです。日本とは違う環境でアジアを感じてみたいといった思いを抱く人は多いでしょう。今ならばこうしたアジアの旅行記というのはインターネットを通して個人がブログ更新などを行っていますね。しかし、漫画で読んで見るというのもひとつの手段かもしれません。

エッセイ漫画ではない?

アジア旅行の漫画というと、ゆるりとしたエッセイ漫画を思い浮かべるかもしれません。確かにそうしたジャンルの魅力もあるのですが、きっちりとしたストーリー漫画の魅力もあるものです。堀田あきおによる『アジアのディープな歩き方』(旅行人)は読みごたえのある作品です。

取材をもとにした創作

本書は、取材をベースとした創作漫画になっています。主人公となるのは、彼女にふられ、さらに日本の出版社を1年でやめて旅立ったひとりの20代の若者です。特定のモデルがいるわけではないのでしょうが、そうした人は無数にいるのだと思わせるキャラクターです。タイの空港に降り立ち、日本語ができる女性についていくと、いきなり金品を盗られてしまいます。そんな「ありえない展開」「漫画のような展開」と思うかもしれませんが、このレベル1の詐欺に引っかかってしまう人が本当にいるのです。

あるあるネタ

本書は多くの旅行者が経験してきた「あるある」の詰まった話であると言えるでしょう。主人公の男性は、現地の詐欺師に騙されてしまう人の良さがありますが、一方で自称旅行通を気取っていても現地に溶け込もうとしない癖のある旅行者なども登場してきます。ダメな日本人の姿や、彼らに冷たい日本大使館職員の描写などもリアリティがありますね。さらに内戦終了直後のカンボジアで主人公の気持ちが変わっていくさまなども読ませます。旅の一面ばかりではなく、表も裏も知りたい人にはおすすめの本です。