四方田犬彦「ニューヨークより不思議」の世界

河出書房新社から7月に文庫として発売された四方田犬彦「ニューヨークより不思議」は、幻の名著の文庫化作品として知られます。コアなファンにとっては「ついに出た!」という著作なのです。


80年代末の記録

「ニューヨークより不思議」の底本は、1989年に発売された「ストレンジャー・ザン・ニューヨーク」です。30代半ばの四方田青年がニューヨークに滞在し、さまざまな文化に触れる様子が描かれています。それは人との交流を含み、まだ存命中だったナムジュン・パイクやイサムノグチも出てきます。インドネシア人のアーティストから「テラヤマは元気か?」と問われ、すでに亡くなっていることを告げるといったシーンも出てきます。寺山修司は1983年に、47歳の若さで没しています。

雑誌連載

この本の元になる原稿は「朝日ジャーナル」に連載されたものです。文章は著者が記し、北島敬三が風景などの写真を添えるという豪華な連載でした。ニューヨークのホットな文化が、雑誌にリアルタイムで掲載されていたのです。当時は現在のようにインターネットがない時代です。外国の最新の文化は、雑誌を通して伝えられていたのです。

新旧の邂逅

「ニューヨークより不思議」には、最新のニューヨーク滞在記も記されています。年齢を重ねた著者が、現在と過去に向かい合っているのです。

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