文芸・小説

小説、日本文学など文学に関する情報を紹介しています。

  • 野坂昭如と雑文

    2015年12月に85歳で亡くなった野坂昭如さんの肩書はなんでしょうか。まず作家という肩書は誰もが納得するところでしょう。しかし、彼にはそれだけにとどまらない多彩な肩書がありました。まずCMの作詞を行う作詞家としての顔があります。「おもちゃのチャチャチャ」や「

  • 本棚の整理法

    本というのは物質的なスペースを占拠するものです。気づけばあっという間にたまってしまうこともあります。かといって思い切って本を捨てるというのもしのびないという人も多いでしょう。本というのはそれだけ物自体にフェティッシュな愛情が湧いてくるものです。特に美術書や画集

  • 出版志望者は東京へ

    出版不況がさけばれて久しいですが、将来は本や雑誌を作る仕事に関わりたいという人はそれなりにいるのではないでしょうか。その場合、必至の行為があります。それが上京、東京へ来ることです。 なぜ東京なのか? なぜ東京へ来ることが必要なのかといえば、

  • 早見和馬「95」の世界

    早見和馬の「95」は、1995年に高校生だった主人公と、結婚し子供を持った20年後、2015年の世界がシンクロする名作青春小説です。 95年は何があった? 1995年といえば、一般的にはオウム真理教と震災の年として記録されます。1月に、神戸を中

  • 「台湾生まれ日本語育ち」の世界

    温又柔の「台湾生まれ日本語育ち」は、文字通り台湾生まれの小説家によるエッセイです。温又柔は、1980年に台湾に生まれ、3歳の時に父親の仕事の都合で日本へ移り住みます。以来、現在に至るまで、日本に住み続けています。 言葉は喋れる? 温又柔は子供の

  • 福生と村上龍

    村上龍は、1976年に講談社の文芸誌である「群像」の新人賞を「限りなく透明に近いブルー」で受賞して作家デビューを果たします。この作品は、米軍基地のある福生で、ドラッグとセックスにおぼれる若者たちの姿を詩的な表現でつづった作品です。 実体験? こ

  • ミステリー初心者でも一気読み!  30万部突破、ベストセラー街道爆走中の『仮面病棟』を読んでみた。

    ある日ふと、自分の本棚を見て思った。 「やっぱりミステリーやサスペンスが苦手なんだなぁ」 そこにあるのは村上春樹やよしもとばななをはじめとするしっとりめな純文学ばかり。ミステリーもサスペンスも、一冊としてない。小説を選ぶ際に無意識に避けてしまうジャンルなの

  • 原稿用紙に書けない小説家

    小説家が小説を書く時、どのような紙を使うでしょうか。現在ならばワープロ原稿を使うという人も多いでしょう。ですが、いぜんとして手書きにこだわっている作家もいます。 専用の原稿用紙も 作家が何かしらの賞をとってデビューした時などは専用の原稿用紙を用

  • 「リトルモア」とは何か?

    リトルモアという出版社が存在します。この会社は、かつて社名と同じ「リトルモア」という雑誌を発行していました。 「リトルモア」の世界 リトルモアは雑誌の中でどういったジャンルに属するかといえば文芸誌です。小説や評論や詩といったジャンルの文章を乗せ

  • W村上どっち派?

    80年代の日本文学においてW村上と呼ばれる存在がいました。言うまでもなく村上春樹と村上龍です。両者はW村上と呼ばれていました。なぜ同列に論じられていたのかといえば、世代が近く、共通項があるということがあげられるでしょう。 W村上の共通項 W村上

  • 北大路公子の世界

    本を読んでみたいけれども、どれも難しすぎて読めないという人はけっこういるかもしれません。もっと気軽に読めるものが欲しいという思いをお持ちの方におすすめなのが、北大路公子のエッセイです。 酒の日々 北大路公子は、北海道の札幌市在住のエッセイストで

  • 文庫解説の楽しみ

    文庫本にはだいたい解説文というものがついています。中には解説文なしの文庫本もありますが、ほとんどの文庫本には解説文があります。解説文というのは文庫ならではのコンテンツであるといえるでしょう。 誰が書いているのか? 文庫の解説というのは、さまざま

  • 西村賢太「痴者の食卓」の世界

    西村賢太は、自分の人生遍歴をテーマとする私小説の書き手として知られています。さらに、大正期の作家、藤澤清造に私淑し、すでに藤沢の墓のそばに自分の墓石を立てているほどの、思いの入れようです。 すべて同じ 西村賢太の小説はすべて同じ展開です。主人公

  • 没後50年の山川方夫

    先日、創元推理文庫から山川方夫のミステリ傑作選「親しい友人たち」が発売されました。さらに、今月には慶應義塾大学出版会から「展望台のある島」が刊行されます。 なぜ今なのか? 山川方夫は、1965年に、トラック事故により35歳の若さで逝去しています

  • 平井玄「ぐにゃり東京」

    「ぐにゃり東京ーアンダーグラスの漂流地図」(現代書館)は、派遣の校正者として、東京各地を点々とする筆者の、地の底の視点から描かれたルポルタージュです。本書の題名の元となったものは、開高健が『週刊朝日』誌上に記したルポルタージュ「ずばり東京」から来ています。

  • ハガキ職人小説の世界

    ハガキ職人という人たちがいます。主にラジオ番組や、雑誌の投稿欄に、ネタを送る人たちのことをいいます。基本的に無償の活動であり、さらに番組や雑誌ごとにレベルも分けられています。文字やネタのみのやりとりで名前を知ることになるので、相手の素性はわかりません。実態は謎

  • 若者の日常、鈴木清剛の世界

    鈴木清剛という小説家がいます。鈴木清剛は、若者の日常を描くことに長けた作家でした。鈴木清剛は、1997年に『ラジオデイズ』で文藝賞を受賞しデビューします。 服飾の人? 鈴木清剛は受賞時は、文化服装学院の助手をしており、その前はコムデギャルソンに

  • 坂口恭平を読もう

    坂口恭平という作家がいます。作家以外にも、建築家のほか、歌を歌ったり、絵を描いたりすることもあるので、さまざまな肩書があります。 建築の限界 彼は、もともとは建築家としてキャリアをスタートさせました。大学では建築学科に学んでいたのですが、ただ建

  • 「文芸別冊」の魅力

    河出書房新社が発行する「文芸別冊」シリーズは、ひとつの作家にスポットを当てたムックです。このシリーズは作家の入門編としておすすめです。なぜ、「文芸別冊」シリーズが良いのでしょうか? 資料性が高い 「文芸別冊」シリーズは、取り上げる作家や人物の著

  • レーベルで読む新書

    新書本は現在、大量に刊行されています。新書本は、世の中の気になるトピックがコンパクトにまとめられており、勉強に役立ちます。値段も1000円以下であり、さくっと読めるため、人気があります。新書を読んでみたいけれども、どこから読めばいいのかわからない、何を読めばい

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