文芸・小説

小説、日本文学など文学に関する情報を紹介しています。

  • 北大路公子の世界

    本を読んでみたいけれども、どれも難しすぎて読めないという人はけっこういるかもしれません。もっと気軽に読めるものが欲しいという思いをお持ちの方におすすめなのが、北大路公子のエッセイです。 酒の日々 北大路公子は、北海道の札幌市在住のエッセイストで

  • 文庫解説の楽しみ

    文庫本にはだいたい解説文というものがついています。中には解説文なしの文庫本もありますが、ほとんどの文庫本には解説文があります。解説文というのは文庫ならではのコンテンツであるといえるでしょう。 誰が書いているのか? 文庫の解説というのは、さまざま

  • 西村賢太「痴者の食卓」の世界

    西村賢太は、自分の人生遍歴をテーマとする私小説の書き手として知られています。さらに、大正期の作家、藤澤清造に私淑し、すでに藤沢の墓のそばに自分の墓石を立てているほどの、思いの入れようです。 すべて同じ 西村賢太の小説はすべて同じ展開です。主人公

  • 没後50年の山川方夫

    先日、創元推理文庫から山川方夫のミステリ傑作選「親しい友人たち」が発売されました。さらに、今月には慶應義塾大学出版会から「展望台のある島」が刊行されます。 なぜ今なのか? 山川方夫は、1965年に、トラック事故により35歳の若さで逝去しています

  • 平井玄「ぐにゃり東京」

    「ぐにゃり東京ーアンダーグラスの漂流地図」(現代書館)は、派遣の校正者として、東京各地を点々とする筆者の、地の底の視点から描かれたルポルタージュです。本書の題名の元となったものは、開高健が『週刊朝日』誌上に記したルポルタージュ「ずばり東京」から来ています。

  • ハガキ職人小説の世界

    ハガキ職人という人たちがいます。主にラジオ番組や、雑誌の投稿欄に、ネタを送る人たちのことをいいます。基本的に無償の活動であり、さらに番組や雑誌ごとにレベルも分けられています。文字やネタのみのやりとりで名前を知ることになるので、相手の素性はわかりません。実態は謎

  • 若者の日常、鈴木清剛の世界

    鈴木清剛という小説家がいます。鈴木清剛は、若者の日常を描くことに長けた作家でした。鈴木清剛は、1997年に『ラジオデイズ』で文藝賞を受賞しデビューします。 服飾の人? 鈴木清剛は受賞時は、文化服装学院の助手をしており、その前はコムデギャルソンに

  • 坂口恭平を読もう

    坂口恭平という作家がいます。作家以外にも、建築家のほか、歌を歌ったり、絵を描いたりすることもあるので、さまざまな肩書があります。 建築の限界 彼は、もともとは建築家としてキャリアをスタートさせました。大学では建築学科に学んでいたのですが、ただ建

  • 「文芸別冊」の魅力

    河出書房新社が発行する「文芸別冊」シリーズは、ひとつの作家にスポットを当てたムックです。このシリーズは作家の入門編としておすすめです。なぜ、「文芸別冊」シリーズが良いのでしょうか? 資料性が高い 「文芸別冊」シリーズは、取り上げる作家や人物の著

  • レーベルで読む新書

    新書本は現在、大量に刊行されています。新書本は、世の中の気になるトピックがコンパクトにまとめられており、勉強に役立ちます。値段も1000円以下であり、さくっと読めるため、人気があります。新書を読んでみたいけれども、どこから読めばいいのかわからない、何を読めばい

  • レーベルで読む文庫

    本を読んでみたいけれども、何から読めばいいのかわからないという人はいるでしょう。いろいろな読み方がありますが発行元、レーベルで読んでみるというのもアリでしょう。 ここではレーベルごとに、文庫の傾向を解説します。 新潮文庫 言わずと知れた日本を

  • バロウズの「ジャンキー」は読める

    ウィリアム・バロウズという作家がいました。アメリカ生まれのSF作家です。バロウズは実験的な作風の作家として知られています。 カットアップ? バロウズが用いた手法のひとつにカットアップというものがあります。これは、文字を適当に切り貼りしたものの、

  • スーザン・ソンタグと解釈の病

    スーザン・ソンタグという批評家がいました。アメリカ人の女性評論家であり、政治的な発言が多いことでも知られます。古くはベトナム戦争に反対し、北ベトナム政府の招聘によって、戦時下のハノイを訪れています。その様子を記したエッセイとして「ハノイで考えたこと」(晶文社)

  • 夏の作家、山川方夫の世界

    戦後70年の節目となり、多くの戦争にまつわるテーマが回顧されています。戦争にまつわる文学作品も多く読み直されていることでしょう。その中で隠れた名作といえるのが山川方夫の「夏の葬列」です。 ショートショート 「夏の葬列」はとても短い作品です。しか

  • リブロ書店のもたらしたもの

    7月20日に、池袋の西武百貨店内にある大型書店であるリブロ池袋本店が閉店しました。これは一つの時代の終わりを現す象徴的なものです。リブロは通常の書店とは異なっていました。 他では売らない本を売る リブロは、1980年代のニューアカブームを牽

  • 桜桃忌に太宰治をしのぶ

    6月に入り、梅雨空が多くなりました。湿気は不快ではありますが、ぬるい夜の散歩などが似合う季節ともなっています。6月は、作家の太宰治が没した月でもあります。6月19日は桜桃忌と名付けられています。 玉川上水に飛び込み 太宰治の死

  • 五大文芸誌の棲み分けは?

    現在、日本には純文学の文芸誌が5つあります。文芸誌はそれぞれの雑誌ごとにカラーがあります。 文学界、新潮 まず純文学の文芸誌の大御所といえば『文学界』があげられるでしょう。お笑い芸人のピース又吉さんの「火花」が掲載されたことでも話題と

  • 没後10年に読む見沢知廉

    見沢知廉という作家がいました。2005年に46歳の若さで亡くなっています。自殺と言われています。これはペンネームです。一説には見沢という苗字は、尊敬する三島由紀夫にあやかって付けられたものだとも言われています。新潮文庫に自分の作品が入ったならば、三島由紀夫の

  • 戦後70年に読むべき文学

    今年度の2015年は、戦後70年にあたります。これを機会として先の戦争をふりかえる動きも多くあります。過去の戦争を知る手段として、多くの文学作品に触れるということもあるでしょう。戦後文学は、陰に陽に、先の戦争を意識して記されたものが多くあります。それらの戦後文

  • 「鉄塔武蔵野線」の世界

    「鉄塔武蔵野線」という小説があります。これは銀林みのるのデビュー作で、日本ファンタジーノベル大賞受賞作です。小学生が夏のある日、鉄塔を追いかけてゆくという話です。この話の驚くべきところは、作者自身が鉄塔ファンであり、物語とともに、鉄塔の写真を実際に添えてきたこ

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