阿部和重文学の入門書

阿部和重といえば、山形県の神町を舞台とした物語群、サーガを作り上げる小説家として知られています。その土地への拘泥は中上健次の路地であり、大江健三郎の四国を彷彿とさせます。


まとめられた初期作品

阿部和重の初期作品はいくつかの作品がパッキングされたものが出版されています。「IP/NN 阿部和重傑作集」 (講談社文庫)では、「インディビジュアル・プロジェクション」と「ニッポニア・ニッポン」が収録されています。両作ともに、犯罪やテロリズムといったものがテーマの主軸として置かれています。これらの作品は90年代に書かれたものですが、作品にただよう不穏な空気と現代の空気はどこか似通ってると感じられるでしょう。

6作品収録の本も

さらに「ABC

<阿部和重初期作品集> 」 (講談社文庫)では、「ABC戦争」「無情の世界」に収録された6作品が収録されています。阿部和重を読んでみたいけれども、どこから読めばいいかわからない人は、これらの初期作品がまとまった本を手にとって見ると良いでしょう。阿部和重作品の魅力は、各作品の登場人物が、別の作品にもふいに顔を出すことです。これが物語同士が連結されたサーガ、となります。

    
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