たまには文学してみませんか?

先日、第148回芥川賞、直木賞が発表されました。芥川賞は純文学系の新人作家に与えられる賞で、直木賞はエンターテイメント系の中堅作家やベテラン作家に与えられる賞です。普段小説を読まなくても、芥川賞・直木賞のニュースは興味を持って見る人も多いことでしょう。今回は「abさんご」の黒田夏子氏が芥川賞の最高年齢受賞記録を更新して、話題となりました。そこで、今回は近年話題になった芥川賞作家とその作品をいくつか紹介します。


■苦役列車:西村賢太

日雇い労働で小銭を稼ぎつつ、家賃は滞納しようとも、風俗へ行く金だけはきちんと貯めておく、というなんとも情けなくも、愛すべきキャラクター北町貫多の話です。私小説であり、作者の若い頃を舞台とした小説です。著者は最近クイズ番組でも見かけるようになった、西村賢太氏。小説もさることながら、西村氏自身の活躍に、これからも大期待です。

■きことわ:朝吹真理子

25年ぶりに再会した、2人の女性の現在と過去とが織りなす、透明度の高い文学小説です。審査員の多数の票を獲得した、文句なしの受賞でした。著者は西村氏と同時受賞した、朝吹真理子氏。西村氏のインパクトのせいで陰に隠れがちですが、デビュー1作目でドゥマゴ文学賞受賞、さらに2作目で芥川賞受賞という、驚くべき才能の持ち主です。

■共喰い:田中慎弥

女性に暴力を振るう父親。その父親に反感を抱き、自分は父親のようになりたくないと思う遠馬。しかし、父親と同じ血が流れる自分にも、いつしか暴力衝動が……という少年の血の苦悩を描いた物語です。

著者は、「都知事閣下と東京都民のために、もらっといてやる」と言い放ち、受賞会見で濃いキャラクターを爆発させた田中慎弥氏です。

純文学は普段なかなか読まないという人も、年に2回の芥川賞発表をきっかけにして、読んでみてはいかがでしょうか。

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