幻の名著、二階堂奥歯「八本脚の蝶」

二階堂奥歯という人がいました。これはペンネームです。ネットでブログを執筆していましたが、2003年の春に自ら命を絶ちました。彼女の死後、彼女が記していたログと、親交のあった人たちの文章をとりまとめて「八本脚の蝶」が刊行されました。これはブログのタイトルと同じものです。


幻の本が復刊

この本は長らく幻の本と化していました。ネットでは高値で取引されていたのですが、2年前の春に増刷されました。こうした本としては異例のことです。それだけ本を求めている人がおり、大切にしている人がいたのだと思わせます。

澄んだ文章

二階堂奥歯は、本職は編集者でした。文学部を卒業後、2つの出版社を渡り歩きます。そこにあるのは高校時代から続けられてきた膨大な読書の記録があります。本を大量に買って、読んでしまっても、さらに読もうとする。あくなき知識の海への探究心が感じられます。さらに時折、彼女が高校時代に出会った雪雪さんという書店員も登場します。雪雪さんは、彼女が自殺思慮にとらわれている時、必死に説得のメールやコメントを送っています。それらも本文には記されています。

どんな人であったのか?

二階堂奥歯は、どんな人物であったのか、その人となりは文章からしか知ることができません。さらに彼女の書く文章はとても抽象的で詩的な表現にもあふれています。簡単に世界を理解してたまるか、という意思も感じられます。かみしめるように少しずつ読んでいくといいかもしれません。

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