渡辺淳一が描いた「快楽」と「不倫」の世界

「失楽園」や「愛の流刑地」などの代表作を持つ、作家の渡辺淳一さんが2014年4月30日にこの世を去りました。男女の性愛を主軸に置いた作品に賛否を得ながらも、発表のたびに話題を呼びました。映像化されたものの中から最近の作品を紹介しましょう。


「雲の階段」

長谷川博己さんを主演に、2013年に日本テレビ系でドラマ化されました。小説の発表は1982年です。医師のいない島で無免許医ながら外科医としての素質を見込まれ、医療行為を行っていた主人公の三郎は、ある女性と出会い、治療を行ったことがきっかけで、やがて大病院の院長の座が目前に。しかし三郎にはもう一人、忘れられない女性の存在が……。2人の女性の間にもまれながら、三郎と関わった女性2人の運命が変化していく物語です。医師の経歴を持つ渡辺淳一だからこそ書ける、医療の世界が舞台となっている作品のひとつです。

「愛の流刑地」

豊川悦司さん、寺島しのぶさんの出演で映画化された作品です。作家の村尾菊治はかつてはベストセラー作家だったが、スランプに陥り、すっかり下火の作家となっていたところ、ファンだという人妻の女性、冬香を紹介されます。2人は惹かれあい、いつしか逢瀬を重ねるようになった末に菊治が冬香に求めたものは……。原作も映画も官能的な表現が多用され、衝撃的な結末に驚かされた人も少なくありませんでした。

「失楽園」

渡辺淳一と言えば、まず思い浮かぶ作品かもしれませんね。1997年に発表され、300万部を売り上げた代表作です。映画、テレビの2つで映像化されました。映画版では役所広司さんと黒木瞳さん、ドラマ版では古谷一行さんと川島なお美さんが演じました。閑職に追いやられた妻子持ちの編集者・久木と、美しい人妻、凛子は激しい恋に落ちます。いわゆる「ダブル不倫」の物語です。小説、映像ともに濡れ場のシーンが多く、嫌悪感も抱く人が少なくなかったため物議を醸したという意味でも話題となっていました。

映像化された作品はこのほかにもありますが、どれも様々な意味で話題作となっており、その度に世間を騒がせた作家であったことがうかがえますね。

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