華倫変の世界

華倫変という漫画家がいました。2003年に、28歳の若さで亡くなっています。華倫変は独特の作風で知られています。華倫変は男性作者ですが「彼の中に一人の少女がいる」と評されています。実際、その評に合うような中性的な少女が華倫変の漫画にはよくでてきます。


短編集を読む

華倫変の世界を知る入門編として最適なのは『華倫変倶楽部』(太田出版)です。上下巻構成です。もともと講談社から『華倫変短編集』として二巻構成で出されていたものです。華倫変の漫画に出てくる少女たちは、ショートカットの人間が多くいます。女らしさを意識していないボーイッシュな少女というのは、華倫変の世界に通底するものがあります。それは男でも女でもないという中性的な存在だけでなく、中間的な存在、あいまいな世界観がよく描かれています。。例えば、さえない男子大学生のもとに、東南アジアの美少女が転がり込んでくる「スイートハネムーン」など、日常と非日常のハイブリッドというべきものでしょう。

世紀末、90年代?

さらに華倫変の世界には、厭世観というべきものがあります。世界なんか壊れてしまえばいいというパンキッシュな破壊衝動ではなく、どうせ死んでしまうのだというニヒリズムに裏打ちされていたとも言えるでしょう。華倫変があの作風で、90年代末にデビューしたというのは必然ともいえるかもしれません。

「トキワ荘時代の漫画連載枠は?」の詳細を調べる

    
コメント