渋谷直角とサブカルあるある

2年前、「カフェでよくかかっているJ-POPのボサノヴァカバーを歌う女の一生」が局所的に話題となった渋谷直角による新作漫画が発売されました。題目は今回も長く「奥田民生になりたいボーイ 出会う男すべて狂わせるガール」です。


内容は?

内容は35歳のライフスタイル雑誌編集者が、ファッションブランドのプレスの女性に一目惚れ、見事付き合うことになるのだが、うまくいかず…という話です。主人公と女性の恋愛だけでなく、出版編集業界の世界も描かれています。これは、著者が雑誌のライターをしていたからこそ成せる技でしょう。調子はいいが融通がきかないガンコなライター、名文を書くのだけれど上がりがものすごく遅いコラムニストなど、出版業界あるあるというべきものが次々に登場します。

すべてがアイテム

作中に登場する小道具、シチュエーションなどの設定も絶妙です。ちょっとおしゃれな蕎麦屋で酒を飲む、よくわからない外国の音楽、自己流を追求するあまり資本主義を憎み時代遅れのヒッピー思想にそまってしまう学生時代の友人などなど。すべてが切ない世界です。

話題ゆえに

今作は前作以上に話題になることは間違いないでしょう。前作ではあるレビューで「絵が下手すぎる」と怒っている人がいたのには驚きです。作者はプロの漫画家ではないのですからうまくないのは当たり前です。むしろ、そうした越境がサブカル的というべき感性なのです。しかし「漫画だと思って読んだら絵が下手だ」と怒り出す普通の人まで届いているということなのでしょう。

「テレビ番組」の詳細を調べる

    
コメント